リレー エージェントとは、異なるサブネット上のクライアントとサーバー間で DHCP/BOOTP メッセージをリレーする小さなプログラムです。DHCP/BOOTP リレー エージェントは、DHCP および BOOTP 標準に含まれており、プロトコル設計および関連する動作を規定する標準ドキュメントの Request for Comments (RFC) に基づいて機能します。

TCP/IP ネットワークでは、ルーターを使用して、異なる物理ネットワーク セグメント (サブネットと呼ばれる) で使用されるハードウェアとソフトウェアを接続し、各サブネット間で IP パケットを転送します。複数のサブネット間で DHCP サービスをサポートおよび使用するには、各サブネットに接続するルーターが RFC 1542 で規定されている DHCP/BOOTP リレー エージェント機能に準拠している必要があります。

RFC 1542 に準拠し、リレー エージェントをサポートするには、各ルーターが BOOTP および DHCP プロトコル メッセージを認識し、適切にそれらのメッセージを処理 (リレー) する必要があります。ルーターは、DHCP メッセージを BOOTP メッセージ (同じ UDP ポート番号を経由して送信され、共有メッセージ構造を含む UDP メッセージなど) として解釈します。このため、BOOTP リレー エージェント機能を持つルーターは、ネットワークに送信される DHCP パケットと BOOTP パケットをリレーします。

ルーターが DHCP/BOOTP リレー エージェントとして機能しない場合は、各サブネットに専用の DHCP サーバーか、そのサブネット上のリレー エージェントとして機能する別のコンピューターを配置する必要があります。DHCP/BOOTP リレーをサポートするルーターを構成することが現実的ではない、または不可能な場合は、Windows Server® 2008 を実行するコンピューターに DHCP リレー エージェント サービスをインストールすることにより、そのコンピューターをリレー エージェントとして機能させることができます。

大部分のルーターは、DHCP/BOOTP リレーをサポートしています。ルーターが DHCP/BOOTP リレーをサポートしていない場合は、ルーターの製造元または販売元に問い合わせて、この機能をサポートするためのソフトウェアやファームウェアのアップグレードがあるかどうかを確認してください。

その他の資料

関連情報を提供しているヘルプ トピックの一覧については、「DHCP サーバーの役割で推奨されるタスク」を参照してください。

DHCP に関する IT 専門家向けの最新の詳細情報については、Microsoft TechNet Web サイトにある Windows Server 2008 のドキュメント (英語の可能性あり) を参照してください。


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