クォータ テンプレートでは、領域の制限、クォータの種類 (ハードまたはソフト)、および (任意で) クォータの使用率が定義されているしきい値のレベルに近づいたときに自動的に生成される通知のセットを定義します。

テンプレートからのみクォータを作成すると、個々のクォータで変更を繰り返し行うのではなく、テンプレートを更新することで、クォータを集中管理できます。この機能は、すべての更新を 1 か所で集中して実行できるようにすることにより、記憶域ポリシーの変更の実装を簡素化します。

クォータ テンプレートを作成するには
  1. [クォータの管理] で、[クォータのテンプレート] ノードをクリックします。

  2. [クォータのテンプレート] を右クリックして [クォータ テンプレートの作成] をクリックするか、[操作] ウィンドウの [クォータ テンプレートの作成] をクリックします。[クォータ テンプレートの作成] ダイアログ ボックスが表示されます。

  3. 新しいテンプレートのベースとして既存のテンプレートのプロパティをコピーする場合は、[クォータ テンプレートからのプロパティのコピー] ボックスの一覧から任意のテンプレートを選択します。次に、[コピー] をクリックします。

    既存テンプレートのプロパティを使用する場合も、新しいテンプレートを作成する場合も、[設定] タブで次の値を変更または設定します。

  4. [テンプレート名] ボックスに、新しいテンプレートの名前を入力します。

  5. [ラベル] ボックスに、このテンプレートから取得されたクォータの横に表示される説明のラベルを入力します (省略可能)。

  6. [空き領域の制限] で、次の操作を行います。

    • [制限] ボックスに数値を入力し、単位 (KB、MB、GB、または TB) を選択して、クォータの領域の制限を指定します。

    • [ハード クォータ] または [ソフト クォータ] をクリックします。(ハード クォータは、領域の制限に達した後ユーザーがファイルを保存できないようにして、データの大きさが、構成された各しきい値に達すると通知を生成します。ソフト クォータは、クォータ制限を強制しませんが、構成されたすべての通知を生成します)。

  7. 次の手順で説明するように、クォータ テンプレートに対して 1 つ以上のしきい値の通知を構成できます (省略可能)。使用するクォータ テンプレートのプロパティをすべて選択したら、[OK] をクリックしてテンプレートを保存します。

通知のしきい値を設定する (省略可能)

ファイル サーバー リソース マネージャーでは、ボリュームまたはフォルダーの記憶域が、定義されているしきい値レベルに到達したときに、管理者または特定のユーザーに電子メール メッセージを送信したり、イベントを記録したり、コマンドまたはスクリプトを実行したり、レポートを生成したりすることができます。各しきい値に対して 1 種類以上の通知を構成できます。また、任意のクォータ (またはクォータ テンプレート) に対して複数のしきい値を定義できます。既定では、通知は生成されません。

たとえば、しきい値を構成して、フォルダーがそのクォータ制限の 85% に到達したときに 1 回、さらにクォータ制減に到達したときに 1 回、管理者とこれらの通知が必要であると思われるユーザーに電子メール メッセージを送信できます。また、dirquota.exe コマンドを使用したスクリプトを実行して、しきい値に達した時点で自動的にクォータ制限の値を増やすこともできます。

重要

電子メール通知を送信し、各サーバー環境に適切なパラメーターで記憶域レポートを構成するには、最初にファイル サーバー リソース マネージャーの全般的なオプションを設定する必要があります (詳細については、「ファイル サーバー リソース マネージャーのオプションを設定する」を参照してください)。

クォータしきい値到達時にファイル サーバー リソース マネージャーが生成する通知を構成するには
  1. [クォータ テンプレートの作成] ダイアログ ボックスの [通知のしきい値] で [追加] をクリックします。[しきい値の追加] ダイアログ ボックスが表示されます。

  2. 通知を生成するクォータ制限に対する使用率 (%) を設定するには

    [使用率 (%) が次に達したら、通知を生成する] ボックスに、通知のしきい値とする、クォータ制限に対する使用率 (% 単位) を入力します。最初の通知の既定のしきい値は、85% です。

  3. 電子メール通知を構成するには

    [電子メール メッセージ] タブで次のオプションを設定します。

    • しきい値に達したときに管理者に通知するには、[次の管理者に電子メールを送信する] チェック ボックスをオンにして、通知を受け取る管理者のアカウント名を入力します。account@domain の形式を使用し、複数のアカウントはセミコロンで区切ります。

    • クォータのしきい値に達したファイルの保存者に電子メールを送信するには、[しきい値を超えたユーザーに電子メールを送信する] チェック ボックスをオンにします。

    • メッセージを構成するには、用意されている既定の件名行とメッセージ本文を編集します。角かっこ内のテキストを挿入すると、通知の原因となったクォータ イベントに関する変数情報が示されます。たとえば、[Source Io Owner] 変数を挿入すると、クォータのしきい値に達したファイルを保存したユーザーの名前が示されます。テキストに追加の変数を挿入するには、[変数の挿入] をクリックします。

    • 追加のヘッダー ([差出人]、[Cc]、[Bcc]、[返信先] を含む) を構成するには、[追加電子メール ヘッダー] をクリックします。

  4. イベントをログに記録するには

    [イベント ログ] タブで [イベント ログへ警告を送信] チェック ボックスをオンにし、既定のログ エントリを編集します。

  5. コマンドまたはスクリプトを実行するには

    [コマンド] タブで [コマンドまたはスクリプトの実行] チェック ボックスをオンにします。次に、コマンドを入力するか、[参照] をクリックして、スクリプトが格納されている場所を指定します。コマンドの引数を入力したり、コマンドまたはスクリプト用の作業ディレクトリを選択したり、コマンド セキュリティ設定を変更したりすることもできます。

  6. 1 つ以上の記憶域レポートを生成するには

    [レポート] タブで、[レポートの生成] チェック ボックスをオンにし、生成するレポートを選択します。レポートの管理者向け電子メール受信者を 1 人以上選択することも、しきい値に達したユーザーにレポートを電子メールで送信することもできます。

    レポートは、インシデント レポート用の既定の場所に保存されます。これは、[ファイル サーバー リソース マネージャーのオプション] ダイアログ ボックスで変更できます。

  7. [OK] をクリックして通知のしきい値を保存します。

  8. クォータ テンプレートに追加の通知のしきい値を構成する場合は、上記の手順を繰り返します。


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