Servermanagercmd.exe は推奨されておらず、Windows の今後のリリースでサポートされる保証はありません。サーバー マネージャーで使用可能な Windows PowerShell コマンドレットを使用することをお勧めします。

サーバー マネージャーのコマンドである ServerManagerCmd.exe からは、サーバー マネージャーの操作に関する出力が生成され、出力の概要が画面に表示されます。また、テキストのみのログ ファイルに、さらに詳細な出力が書き込まれます。コマンド ライン操作の結果を XML ベースの結果ファイルに書き込むようにサーバー マネージャーを構成することもできます。

ここでは、サーバー マネージャーのコマンド出力ファイルに出現する各コードとメッセージについて説明します。

サーバー マネージャーのコマンド ライン操作の結果

既定では、サーバー マネージャーのコマンド出力は、%windir%\logs\ServerManager.log にあるテキストのみのログ ファイル logname.txt に書き込まれます。

このログにはサーバー マネージャーのコマンドの操作に関する出力が保存されますが、出力はかなり詳細であり、わかりやすい形式ではありません。このログ ファイルは、サーバー マネージャーの操作について Microsoft 製品サポート サービスに問い合わせる必要が生じた場合に便利です。

ログ ファイルの既定の名前と場所を変更するには、サーバー マネージャーのコマンド ライン ServerManagerCmd.exe に -logPath パラメーターを追加します。-logPath パラメーターの詳細と ServerManagerCmd.exe の構文については、「サーバー マネージャーのコマンドの概要」を参照してください。

サーバー マネージャーによって既定で作成されるテキストのみのログ ファイルに加えて、指定した名前と場所の XML ファイルに操作の結果を保存するようサーバー マネージャーに指示することもできます。XML 結果ファイルの名前と場所を指定するためのパラメーターは -resultPath です。

-logPath および -resultPath パラメーターはコマンド プロンプトで使用します。これらは、サーバー マネージャーのコマンドで応答ファイルを使用して削除対象の役割や機能のリストを指定する場合、または、単一の項目を直接コマンド ラインでインストールまたは削除する場合の、どちらでも使用できます。サーバー マネージャーのコマンド ライン応答ファイルの詳細については、「サーバー マネージャーのコマンド用の応答ファイルを作成する」を参照してください。

サーバー マネージャーのコマンドで XML 結果ファイルの名前とパスを指定する例を次に示します。

応答ファイルを使用してコマンドで結果ファイルを指定する例

ServerManagerCmd.exe -inputPath C:\CmdLine\Remove_roles.xml -resultPath C:\CmdLine\010107.xml

この例では、管理者は Remove_roles.xml という応答ファイルを作成し、そのファイルにはいくつかの役割をサーバーから削除するためのコマンドが含まれています。結果ファイルの名前と場所として C:\CmdLine\010107.xml を指定しています。

応答ファイルを使用せずにコマンドで結果ファイルを指定する例

ServerManagerCmd.exe -install npas -allSubFeatures -r C:\CmdLine\Results\010107.xml -restart

この例では、管理者はネットワーク ポリシーとアクセス サービスをインストールするようサーバー マネージャーに指示しています。役割のコマンド名 (ここでは npas) は大文字と小文字が区別されないことに注意してください。

この例では、-allSubFeatures パラメーターを使用した要求によって、ネットワーク ポリシーとアクセス サービスのすべての役割サービスがインストールされます。また、-resultPath パラメーターの短い形式である -r を使用して、結果ファイルの名前とパスを指定しています。さらに、-restart パラメーターを使用して、ネットワーク ポリシーとアクセス サービス役割のインストールが完了した時点で、必要に応じてコンピューターを再起動するようにサーバー マネージャーに指示しています。

出力メッセージの説明

ここでは、サーバー マネージャーから XML ベースの結果ファイルに返される出力と結果について説明します。

出力メッセージ

次の表では、サーバー マネージャーのコマンドからコンソール ウィンドウおよび結果ファイルに書き込まれる各メッセージについて説明します。

メッセージ 終了コード テキスト文字列 注意

成功: 再起動する必要はありません

0

成功: インストールが正常に完了しました。

成功:削除が正常に完了しました。

2 つのメッセージは、ユーザーがコマンドで役割を指定したか機能を指定したかによって多少異なる場合があります。

成功: 再起動が必要です

3010

成功: インストールが正常に完了しました。再起動が必要です。

成功: 削除が正常に完了しました。再起動が必要です。

このコードは再起動が必要な場合に返されます。コンピューターの再起動後、役割または機能に必要な構成を完了するために、サーバー マネージャーを Windows Server 2008 R2 のユーザー インターフェイスで実行しなければならない場合があります。

引数が無効です

4

ArgumentNotValid: 引数が無効です {argument}

ArgumentNotValid: 応答ファイルのパスがありません

ArgumentNotValid: ログ ファイルのパスがありません

ArgumentNotValid: 機能が無効です: '{name}'。機能の名前が見つかりませんでした。

ArgumentNotValid: 役割が無効です: '{name}'。役割の名前が見つかりませんでした。

ArgumentNotValid: 次の名前は既に入力パス内に指定されています: {name}

ArgumentNotValid: 次の設定は既に入力パス内に指定されています: {setting}

ArgumentNotValid: 有効な機能ではありません。'{name}' は役割です。

ArgumentNotValid: 有効な機能ではありません。'{name}' は役割サービスです。

ArgumentNotValid: 有効な役割ではありません。'{name}' は機能です。

ArgumentNotValid: 役割が無効です。名前 '{名前}' は役割サービスです。

ArgumentNotValid: 有効な役割サービスではありません。'{name}' は機能です。

ArgumentNotValid: 有効な役割サービスではありません。'{name}' は役割です。

サーバー マネージャーのコマンド ラインで、存在しない引数を入力したか、指定された引数の必須部分を省略した場合に生成されます。

注意を要する引数に応じて異なるメッセージが表示されます。

{argument} は、ユーザーが指定した正しくない引数を表します。

{name} は、誤って指定された役割、役割サービス、または機能の名前を表します。

{setting} は、役割、役割サービス、または機能に対して、誤って指定されたか、または重複している設定への参照名です。

入力ファイルを開いているか読み取っているときにエラーが発生しました

110

ReadError: 応答ファイルが存在しません: {0}

ReadError: 応答ファイルを読み取れませんでした: {0}

ReadError: 応答ファイルを読み込めませんでした: {0}. {1}

サーバー マネージャーのコマンド ライン インターフェイスが、ユーザーが指定した応答ファイルを読み取れないか、または応答ファイルが見つからない場合に生成されます。応答ファイルを読み込めなかった具体的な理由に応じて、同じエラー コード (110) に対して異なるメッセージが表示されます。

{0} は、ユーザーが指定したパスと名前を表します。

{1} は、サーバー マネージャーによって検出された例外を表します。

このエラー メッセージが生成された場合は、推奨されるトラブルシューティングとして、XML 応答ファイルの名前とパスが正しいこと、および、応答ファイルがサーバー マネージャーの応答ファイルスキーマに照らして有効であり、正しい要素構造を使用していることを確認してください。サーバー マネージャーのコマンド応答ファイルの正しい設定や内容に関する詳細については、「サーバー マネージャーのコマンド用の応答ファイルを作成する」を参照してください。

アクセス許可または資格情報が不足しています

5

エラー : サーバー マネージャーは、ローカル コンピューターのビルトイン Administrators グループのメンバーとしてのみ実行できます。役割と機能のインストールおよび削除は、必ず引き上げられたアクセス許可を付与された状態で実行してください。

このエラーは、入力したユーザー資格情報がサーバーのローカル管理者権限を持っていない場合や、ユーザーが引き上げられたアクセス許可を付与された状態でコマンド プロンプト ウィンドウを開かなかった場合に生成されます。この問題を回避するには、コマンド プロンプトの実行可能ファイルを右クリックするか、または [スタート] メニューの [コマンド プロンプト] を右クリックして、[管理者として実行] をクリックします。

変更不要です

1003

NoChange: 変更は行われませんでした。応答ファイルで指定された役割および機能は既にインストールされているか、既にローカル コンピューターから削除されています。

インストール対象として応答ファイルで指定された役割、役割サービス、または機能が既にコンピューターにインストールされている場合、または、それらの削除が応答ファイルによって要求されたもののコンピューターに存在していなかったか既に削除済みであることがサーバー マネージャーによって検出された場合に生成されます。つまり、コマンドで指定された操作の結果が NULL 操作になった場合に、このメッセージが生成されます。

サーバー マネージャー ウィザードのインスタンスは既にこのコンピューターで実行しています

1004

エラー: 別のユーザーがサーバー マネージャー ユーザー インターフェイスでウィザードを実行しています。

サーバー マネージャーのウィザード (役割の追加、機能の追加、役割サービスの追加、役割の削除、機能の削除、役割サービスの削除) のいずれかが既に実行中の場合、サーバー マネージャーのコマンド ラインを実行して役割、役割サービス、または機能をインストールまたは削除しようとしても失敗します。サーバー マネージャーでは一度に 1 つのツールしか実行されません。これにより、サーバーにインストールされているソフトウェア パッケージに対するユーザーの変更操作に競合が発生することを防いでいます。コマンド ライン ツールとサーバー マネージャーのウィザードは、一度にどちらかだけを実行できます。両方を同時に実行することはできません。

インストールされている役割または機能の一覧を収集している間、またはユーザーが指定した項目のインストールまたは削除を行っている間にエラーが発生しました。

1000

エラー: 1 つ以上の役割、役割サービス、または機能のインストールに失敗しました。サーバー マネージャーのログで追加情報を確認し、再実行してください。

エラー: 1 つ以上の役割、役割サービス、または機能の削除に失敗しました。サーバー マネージャーのログで追加情報を確認し、再実行してください。

2 つのメッセージは、ユーザーがコマンドで役割を指定したか機能を指定したかによって多少異なる場合があります。

エラー 1000 と同じですが、コンピューターに対して行われた変更を取り消すには再起動が必要です。

1001

エラー: 1 つ以上の役割、役割サービス、または機能のインストールに失敗しました。このコンピューターに対して行われた変更を取り消すには再起動が必要です。サーバー マネージャーのログで追加情報を確認し、再実行してください。

エラー: 1 つ以上の役割、役割サービス、または機能の削除に失敗しました。このコンピューターに対して行われた変更を取り消すには再起動が必要です。サーバー マネージャーのログで追加情報を確認し、再実行してください。

エラー: 別のインストールまたは削除を完了するためにコンピューターを再起動する必要があるため、役割、役割サービス、または機能のインストールに失敗しました。コンピューターを再起動した後に、役割、役割サービス、または機能をもう一度インストールしてください。

エラー: 別のインストールまたは削除を完了するためにコンピューターを再起動する必要があるため、役割、役割サービス、または機能の削除に失敗しました。コンピューターを再起動した後に、役割、役割サービス、または機能をもう一度インストールしてください。

これらのメッセージは、ユーザーがコマンドで役割を指定したか機能を指定したかによって多少異なる場合があります。

一般エラー

1002

エラー: 一般エラーです。 {0}

参照できるトラブルシューティング情報がない一般エラーです。このエラーが発生した場合は、コマンドの構文を確かめ、Administrators グループのメンバーとしてローカル コンピューターにログオンしていることを確認して、コマンドを再実行することをお勧めします。

{0} は、サーバー マネージャーによって検出された例外を表します。

XML 結果ファイル

次に示すのは、-resultPath または -rp パラメーターをサーバー マネージャーのコマンド ラインに追加し、パスと名前をパラメーターで指定したときに、サーバー マネージャーによって作成される XML 結果ファイルの例です。

< ServerManagerConfigurationResult
Action="Install"
Time="2006-11-29T14:26:39"
Language="en-US"
Success="true"
RequiresReboot="false"
xmlns="https://schemas.microsoft.com/sdm/Windows/ServerManager/Configuration/2007/1">
<Message Level="Information">Start Installing...</Message>
<Role DisplayName="DHCP Server"
Id="DHCP"
Success="true"
RequiresReboot="false"
RequestedBy="UserSpecified">
<Message Level="Information">Succeeded: [DHCP Server] </Message>
</Role>
<Message Level="Information">Install succeeded.</Message>
</ServerManagerConfigurationResult>

次の表では結果ファイルに出現する各要素について説明します。

要素または属性 説明

ServerManagerCommandLineResult

見出し要素。ファイル全体のコンテナーです。

Action

出力された結果がインストール操作に対するものか削除操作に対するものかを示します。

Time

操作が完了した日付と時刻を示します。

Language

結果に含まれるローカライズされたメッセージの言語コードを示します。この例では英語 (米国) です。

Success

コマンドで指定されたすべての役割、役割サービス、機能について操作が正常に完了した場合は、値 "true" を示します。1 つ以上の役割、役割サービス、または機能で操作が失敗した場合は、"false" を示します。

RequiresReboot

インストールまたは削除の操作が正常に完了したためにコンピューターを再起動する必要がある場合は、値 "true" を示します。再起動が必要ない場合は "false" を示します。

Xmlns

この属性は、サーバー マネージャーのコマンド ラインの XML スキーマ定義を参照します。

Message

すべての情報メッセージ、警告メッセージ、およびエラー メッセージが XML ファイルの本体に含まれます。操作全体に関する一般的なメッセージは最上位に出現します。これに対して、メッセージが特定の役割、役割サービス、または機能に適用される場合は、その項目に対応する特定の要素の中にメッセージが格納されます。メッセージは Language 属性で指定された言語でローカライズされます。

  • Level   メッセージが情報メッセージか、警告メッセージか、またはエラー メッセージかを示します。

  • Code   数値のエラー コードまたはメッセージ コードが適用される場合に、それらのコードを示します。サーバー マネージャーのエラー コードとメッセージ コードの詳細については、このトピックの「出力メッセージの説明」セクションを参照してください。

Role、Role Service、または Feature

Role、Role Service、または Feature 要素は、サーバー マネージャーのコマンド ライン応答ファイルによってインストールまたは削除が要求されたオブジェクトに応じて、結果ファイルに複数出現する可能性があります。

  • DisplayName   役割、役割サービス、または機能のローカライズされた名前です。

  • Id   役割、役割サービス、または機能のコマンド名です。役割、役割サービス、または機能のコマンド名の一覧については、「サーバー マネージャーのコマンドの概要」を参照してください。

  • RootParent   DisplayName 属性で指定された値に対応する親オブジェクトの名前です。たとえば、要求フィルター役割サービスの親オブジェクトは Web サーバーです。

  • Success   DisplayName で指定されたオブジェクトに対して、Action 属性で指定された操作が正常に完了した場合は、値 "true" を示します。操作が失敗した場合は、"false" を示します。

  • RequiresReboot   DisplayName で指定されたオブジェクトのインストールまたは削除で、コンピューターを再起動する必要がある場合は、値 "true" を示します。再起動が必要ない場合は "false" を示します。

  • Skipped   インストール対象として応答ファイルで指定された役割、役割サービス、または機能が既にコンピューターにインストールされている場合、またはそれらの削除が応答ファイルによって要求されたもののコンピューターに存在していなかったか既に削除済みであることがサーバー マネージャーによって検出された場合は、値 "true" を示します。つまり、コマンドで指定された操作の結果が NULL 操作になった場合のみ、この属性の値が "true" になります。コマンドで指定された操作がサーバー マネージャーによって完了した場合は、値 "false" を示します。

  • RequestedBy   役割、役割サービス、または機能がインストールまたは削除された理由を示します。示される可能性のある値は 4 つあります。

    • ユーザーの直接要求

    • 別の役割、役割サービス、または機能との依存関係により必要

    • コンテナー オブジェクトがインストールまたは削除され、このオブジェクトが既定で選択されている

    • コンテナーの役割、役割サービス、または機能の子オブジェクトがすべて選択された (たとえば、-allSubFeatures パラメーターがサーバー マネージャーのコマンドに追加された)

  • Message   前の行に示した Message の説明を参照してください。Role、Role Service、または Feature 要素の中で入れ子になっているメッセージは、そのオブジェクトにのみ固有のものです。