Windows Server 2008 R2 におけるリモート デスクトップ サービスのサーバーの役割は、複数の役割サービスから構成されており、その 1 つがリモート デスクトップ セッション ホスト (RD セッション ホスト) です。

RD セッション ホスト サーバーとは、リモート デスクトップ サービス クライアントのために Windows ベースのプログラムや Windows デスクトップ全体をホストするサーバーです。ユーザーは RD セッション ホスト サーバーに接続して、プログラムを実行したり、ファイルを保存したり、そのサーバー上のネットワーク リソースを使用したりできます。また、リモート デスクトップ接続または RemoteApp を使用することで、企業ネットワーク内またはインターネットから RD セッション ホスト サーバーにアクセスできます。

RemoteApp の詳細については、Windows Server 2008 R2 TechCenter のリモート デスクトップ サービスに関するページ (英語の可能性あり)(https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=140439) を参照してください。

ユーザーが RD セッション ホスト サーバーでなんらかのプログラムにアクセスすると、そのプログラムはサーバー上で実行されます。各ユーザーは、それぞれ自分のセッションしか見えません。このセッションはサーバー オペレーティング システムによって透過的に管理され、別のクライアント セッションとは独立しています。

プログラムを個々のデバイス上ではなく 1 台の RD セッション ホスト サーバー上に展開することには、多くのメリットがあります。たとえば、次のような点が挙げられます。

  • Windows ベースのプログラムを、エンタープライズ全体のコンピューター デバイスにすばやく展開できます。このことは、頻繁に更新されるプログラム、使用される頻度が低いプログラム、または管理が難しいプログラムがある場合に特に有効です。

  • RD セッション ホスト サーバー上で実行されるプログラムには、自宅のコンピューター、キオスク端末、およびオペレーティング システムやアプリケーションの要件を満たさないハードウェアなどのデバイスからアクセスできます。また、Windows 以外のオペレーティング システムを使用するデバイスからもアクセスできます。

  • ブランチ オフィスの作業者が、一元管理された中央のデータ ストアにアクセスする場合、RD セッション ホスト サーバー上のプログラムをリモートで使用する方が良好なパフォーマンスを得られます。大量のデータ アクセスを実行するプログラムでは、低速な接続環境に適した種類のクライアント/サーバー プロトコルを使用できないことがあります。そのような種類のプログラムは、通常のワイド エリア ネットワーク経由よりもリモート デスクトップ サービス接続で使用するほうが良好なパフォーマンスで動作します。

RD セッション ホストの詳細については、Windows Server 2008 R2 TechCenter のリモート デスクトップ サービスに関するページ (英語の可能性あり)(https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=140438) を参照してください。


目次