トピック
    about_Operators

簡易説明
    Windows PowerShell でサポートされている演算子について説明します。

詳細説明
    演算子は、コマンドまたは式に使用できる言語要素です。Windows PowerShell 
    では、値を操作するためのさまざまなタイプの演算子がサポートされています。


  算術演算子
      算術演算子 (+、-、*、/、%) は、コマンドまたは式の値を計算するときに使用
      します。これらの演算子では、値の加算、減算、乗算、および除算を実行し、
      さらに除算の余り (法) を計算することができます。


      算術演算子は、文字列、配列、およびハッシュ テーブルと共に使用することもできます。
      加算演算子は、要素を連結します。乗算演算子は、指定された数だけ要素のコピーを返します。


      詳細については、「about_Arithmetic_Operators」を参照してください。


  代入演算子
      代入演算子 (=、+=、-=、*=、/=、%=) は、変数に対して 1 つまたは複数の値を割り当てる場合や、
      値を変更や加算を行う場合に使用します。文字列、DateTime、Process 変数など、任意の 
      Microsoft .NET Framework データ型として変数をキャストすることもできます。


      詳細については、「about_Assignment_Operators」を参照してください。


  比較演算子
      比較演算子 (-eq、-ne、-gt、-lt、-le、-ge) は、値を比較して条件をテスト
      するときに使用します。たとえば、2 つの文字列値を比較して、それらが等
      しいかどうかを判断できます。


      比較演算子には、正規表現によるパターン検索が可能なマッチ演算子 
      (-match、-notmatch)、正規表現による入力値の変更が可能な置換演算子 
      (-replace)、ワイルドカード文字 (*) によるパターン検索が可能なライク演算子 
      (-like、-notlike) なども含まれます。


      また、値のビット パターンを操作するビット演算子 (-bAND、-bOR、-bXOR、-bNOT) 
      もこれらの演算子に含まれます。


    詳細については、「about_Comparison_Operators」を参照してください。


  論理演算子
      論理演算子 (-and、-or、-xor、-not、!) は、条件ステートメントを連結して、
      1 つの複雑な条件を作成するときに使用します。たとえば、-and 論理演算子を使用
      して、2 つの異なる条件で絞り込みを行うオブジェクト フィルターを作成できます。


      詳細については、「about_Logical_Operators」を参照してください。


  リダイレクト演算子
      リダイレクト演算子 (>、>>、2>、2>>、2>&1) は、コマンドまたは式の出力をテキスト 
      ファイルに送信するときに使用します。リダイレクト演算子は、パラメーターを設定しない 
      Out-File コマンドレットのような機能を提供しますが、指定したファイルにエラー出力
      をリダイレクトするときにも使用できます。出力のリダイレクトには、Tee-Object 
      コマンドレットを使用することもできます。


      詳細については、「about_Redirection」を参照してください。


  Split および Join 演算子
      -split または -join 演算子は、部分文字列を分割または結合します。
      -split 演算子は、文字列を部分文字列に分割します。-join 演算子は、
      複数の文字列を 1 つの文字列に結合します。


      詳細については、「about_Split」および「about_Join」を参照してください。


  型演算子
      型演算子 (-is、-isnot、-as) は、オブジェクトの .NET Framework 型を
      検索または変更するときに使用します。

      詳細については、「about_Type_Operators」を参照してください。


  単項演算子
      単項演算子は、変数やオブジェクト プロパティをインクリメントまたは
      デクリメントしたり、整数を正数または負数に設定したりするのに使用します。
      たとえば、変数 $a を 9 から 10 にインクリメントするには、「$a++」と入力します。


  特殊演算子
      特殊演算子は、他の種類の演算子では実行できないタスクを実行するときに使用します。
      たとえば、特殊演算子によって、コマンドの実行や値のデータ型の変更などの処理を
      実行できます。

    
      & 呼び出し演算子
        説明: コマンド、スクリプト、またはスクリプト ブロックを実行します。呼び出し演算子は解析
        を行わないため、コマンド パラメーターを解釈できません。呼び出し演算子 ("起動演算子"とも
        呼ばれます) は、演算子の直後の値がコマンドであることを示します。これにより、変数に格納
        されたコマンドや文字列で表されたコマンドの実行が可能になります。例: 


            & "new cmdlet"
            $c = "get-executionpolicy"
            & $c


      . プロパティ逆参照演算子
        説明: オブジェクトのプロパティおよびメソッドにアクセスします。
        例: 


            $myString.length
            $myString.substring(1,3)


      . ドット ソース演算子
        説明: スクリプト内の項目が呼び出し元スコープに含まれるようにスクリプトを実行します。
        詳細については、「about_Scope」を参照してください。例: 


            . c:\scripts.sample.ps1


        注: この例では、ドット (.) 記号が親ディレクトリ記号としても使用されています。

                .\sample.ps1

              このコマンドは sample.ps1 スクリプトを実行しますが、呼び出し元スコープには含まれていません。


      :: 静的メンバー演算子
        説明: .NET Framework クラスの静的プロパティ演算子およびメソッドを呼び出します。
        オブジェクトの静的プロパティおよびメソッドを検索するには、Get-Member 
        コマンドレットの Static パラメーターを使用します。例: 


            [datetime]::now
 

      .. 範囲演算子
        説明: 上限と下限が指定された、連続する整数の配列を表します。例: 


            1..10
            10..1
            foreach ($a in 1..$max) {write-host $a}


      -f フォーマット演算子
         説明: 文字列オブジェクトの format メソッドを使用して、文字列の書式を設定します。
         演算子の左側にはフォーマット文字列、右側にはフォーマットするオブジェクトを入力します。
         例: 


            C:\PS> "{0} {1,-10} {2:N}" -f
            C:\PS> 1,"hello",[math]::pi
            1 hello 3.14


      $( ) 部分式演算子
        説明: 1 つまたは複数のステートメントの結果を返します。結果が 1 つの場合は、
        スカラーを返します。結果が複数の場合は、配列を返します。例: 


            $($x * 23)
            $(Get-WMIObject win32_Directory)


      @( ) 配列の部分式演算子
        説明: 1 つまたは複数のステートメントの結果を配列として返します。
        1 つの項目しか存在しない場合は、1 つのメンバーのみが含まれた
        配列が返されます。例: 


            @(Get-WMIObject win32_logicalDisk)
                       

      , 演算子
        説明: 2 項演算子の場合、コンマを使用して配列が作成されます。
        単項演算子の場合にコンマと使用すると、1 つのメンバーのみを
        持つ配列が作成されます。メンバーの前にコンマを置きます。例: 


            $myArray = 1,2,3
            $SingleArray = ,1

       
関連項目
    about_Arithmetic_Operators
    about_Assignment_Operators
    about_Comparison_Operators
    about_Logical_Operators
    about_Type_Operators
    about_Split
    about_Join
    about_Redirection




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