Export-Counter コマンドレットは、PerformanceCounterSampleSet オブジェクトを受け入れ、そのオブジェクトをカウンター ログ ファイルとしてエクスポートします。

構文

Export-Counter [-Path] <string> -InputObject <PerformanceCounterSampleSet[]> [-Circular <switch>] [-FileFormat <string>] [-Force <switch>] [-MaxSize <int>] [<CommonParameters>]

説明

Export-Counter コマンドレットは、パフォーマンス カウンター データ (PerformanceCounterSampleSet オブジェクト) をバイナリ パフォーマンス ログ (.blg)、コンマ区切り (.csv)、またはタブ区切り (.tsv) 形式のログ ファイルにエクスポートします。このコマンドレットを使用して、パフォーマンス カウンター データのログを記録または再記録できます。

Export-Counter は、Get-Counter コマンドレットおよび Import-Counter コマンドレットにより返されるデータをエクスポートするように設計されています。

注: Export-Counter は、Windows 7、Windows Server 2008 R2、およびそれ以降のバージョンの Windows でのみ実行できます。

パラメーター

-Circular <switch>

出力ファイルが先入先出法 (FIFO) 形式の循環ログであることを示します。このパラメーターを含める場合は、MaxSize パラメーターが必要です。

必須

false

位置

named

既定値

パイプライン入力を許可する

false

ワイルドカード文字を許可する

false

-FileFormat <string>

出力ログ ファイルの出力形式を指定します。有効な値は、CSV、TSV、および BLG です。既定値は BLG です。

必須

false

位置

named

既定値

BLG

パイプライン入力を許可する

false

ワイルドカード文字を許可する

false

-Force <switch>

Path パラメーターにより指定された場所にファイルが既に存在する場合に、既存ファイルを上書きして置き換えます。

必須

false

位置

named

既定値

パイプライン入力を許可する

false

ワイルドカード文字を許可する

false

-InputObject <PerformanceCounterSampleSet[]>

エクスポートするカウンター データを指定します。データを格納する変数を入力するか、Get-Counter コマンド、Import-Counter コマンドなど、データを取得するコマンドを入力します。

必須

true

位置

named

既定値

パイプライン入力を許可する

true (ByValue)

ワイルドカード文字を許可する

false

-MaxSize <int>

出力ファイルの最大サイズを指定します。

Circular パラメーターが指定されている場合、ログ ファイルが指定された最大サイズに達すると、一番古いエントリが削除され、新しいエントリが追加されます。Circular パラメーターが指定されていない場合、ログ ファイルが指定された最大サイズに達すると、新しいデータは追加されず、コマンドレットにより "終了しないエラー" が生成されます。

必須

false

位置

named

既定値

パイプライン入力を許可する

false

ワイルドカード文字を許可する

false

-Path <string>

出力ファイルのパスとファイル名を指定します。ローカル コンピューター上の相対パスまたは絶対パスを入力するか、リモート コンピューターの汎用名前付け規則 (UNC) パス (\\Computer\Share\file.blg など) を入力します。このパラメーターは必須です。

注: ファイル形式は、FileFormat パラメーターの値によって決定され、パスのファイル名拡張子によっては決定されません。

必須

true

位置

2

既定値

パイプライン入力を許可する

false

ワイルドカード文字を許可する

false

<CommonParameters>

このコマンドレットは、次の共通パラメーターをサポートします: -Verbose、-Debug、-ErrorAction、-ErrorVariable、-OutBuffer、および -OutVariable。Ô”¼š¤Ë¤Ä¤¤¤Æ¤Ï¡¢次を参照してください: about_Commonparameters.

入力と出力

入力値の型は、コマンドレットへのパイプが可能なオブジェクトの型です。戻り値の型は、コマンドレットによって返されるオブジェクトの型です。

入力

Microsoft.PowerShell.Commands.GetCounter.PerformanceCounterSampleSet

パイプを使用してパフォーマンス カウンター データを Get-Counter または Import-Counter から Export-Counter に渡すことができます。

出力

なし

ログ ファイル ジェネレーターは、すべての入力オブジェクトのカウンター パスが同じであり、オブジェクトが時間の昇順で配置されていることを想定しています。

最初の入力オブジェクトのカウンターの種類とパスによって、ログ ファイルに記録されるプロパティが決定されます。他の入力オブジェクトに記録対象のプロパティの値が存在しない場合、プロパティ フィールドは空になります。記録対象ではないプロパティの値を持つオブジェクトが存在する場合、その他のプロパティ値は無視されます。

パフォーマンス モニターが、Export-Counter により生成されるすべてのログを読み取ることができない場合があります。たとえば、パフォーマンス モニターですべてのログを読み取るには、すべてのオブジェクトのパスが同じで、すべてのオブジェクトが同じ時間間隔で区切られている必要があります。

Import-Counter コマンドレットには、ComputerName パラメーターがありません。ただし、コンピューターが Windows PowerShell リモート処理用に構成されている場合は、Invoke-Command コマンドレットを使用して Import-Counter コマンドをリモート コンピューター上で実行できます。

例 1

C:\PS># Export-Counter

説明
-----------
このコマンドは、カウンター データを .blg ファイルにエクスポートします。

このコマンドは、Get-Counter コマンドレットを使用してプロセッサ時間データを収集します。また、パイプライン演算子 (|) を使用して、データを Export-Counter コマンドレットに渡します。Export-Counter コマンドは、Path 変数を使用して出力ファイルを指定します。

C:\PS> get-counter "\Processor(*)\% Processor Time" -max 50 | export-counter -path $home\counters.blg

データ セットは非常に大きい場合があるため、このコマンドはパイプラインを使用してデータを Export-Counter に送信します。データが変数に保存されている場合は、データ サイズと釣り合わない量のメモリが使用される可能性があります。






例 2

C:\PS># Export-Counter

説明
-----------
これらのコマンドは、カウンター データを CSV ファイルから BLG 形式に変換します。

最初のコマンドは、Windows PowerShell の組み込み変換機能を使用して、1 GB という値をバイト単位で $1GBinBytes 変数に保存します。値の後に K、MB、または GB を入力すると、Windows PowerShell は値をバイト単位で返します。

C:\PS> $1GBinBytes = 1GB


2 番目のコマンドは、Import-Counter コマンドレットを使用して、パフォーマンス カウンター データを Threads.csv ファイルからインポートします。この例では、このファイルが以前に Export-Counter コマンドレットを使用してエクスポートされたファイルであることを仮定しています。

パイプライン演算子 (|) は、インポートされたデータを Export-Counter コマンドレットに送信します。このコマンドは、Path パラメーターを使用して出力ファイルの場所を指定します。また、Circular パラメーターおよび MaxSize パラメーターを使用して、Export-Counter が 1 GB を最大サイズとする循環ログを作成するように指示します。

C:\PS> import-counter threads.csv | export-counter -path threadtest.blg -circular -maxsize $1GBinBytes






例 3

C:\PS># Export-Counter

説明
-----------
この例では、リモート コンピューターからパフォーマンス カウンター データを取得し、リモート コンピューターのファイルにデータを保存する方法を示します。


最初のコマンドは、Get-Counter コマンドレットを使用して、Server01 というリモート コンピューターからワーキング セット カウンター データを収集します。このコマンドは、データを $c 変数に保存します。

C:\PS> $c = get-counter -computername Server01 -counter "\Process(*)\Working Set - Private" -maxSamples 20



2 番目のコマンドは、パイプライン演算子 (|) を使用して $c に保存されているデータを Export-Counter コマンドレットに送信し、Server01 コンピューター上の Perf 共有フォルダーにある Workingset.blg ファイルにデータを保存します。

C:\PS> $c | export-counter -path \\Server01\Perf\WorkingSet.blg






例 4

C:\PS># Export-Counter

説明
-----------
この例では、Import-Counter コマンドレットおよび Export-Counter コマンドレットを使用して既存データのログを再記録する方法を示します。

最初のコマンドは、Import-Counter コマンドレットを使用して、DiskSpace.blg ログからパフォーマンス カウンター データをインポートします。このコマンドは、データを $all 変数に保存します。このファイルには、エンタープライズ内の 200 を超えるリモート コンピューター上にある "LogicalDisk\% Free Space" カウンターのサンプルが含まれています。

C:\PS> $all = import-counter DiskSpace.blg


2 番目のコマンドは、$all に保存されているサンプル セット オブジェクトの CounterSamples プロパティと Where-Object コマンドレット (エイリアスは "where") を使用して、CookedValues が 15 (パーセント) 未満であるオブジェクトを選択します。結果は $lowSpace 変数に保存されます。

C:\PS> $lowSpace = $all.countersamples | where {$_.cookedvalues -lt 15}


3 番目のコマンドは、パイプライン演算子 (|) を使用して、$lowSpace 変数に保存されているデータを Export-Counter コマンドレットに送信します。このコマンドは、path 変数を使用して、選択されたデータが LowDiskSpace.blg ファイルに記録されるように示しています。

C:\PS> $lowSpace | export-counter -path LowDiskSpace.blg






関連項目




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