Windows Server® 2008 の SMTP サーバーでは、インターネット標準の簡易メール転送プロトコル (SMTP) を使用し、Request for Comments (RFC) 2821 および RFC 2822 に基づいてメッセージの送受信を行います。この SMTP サーバーには、プロトコルの基本的な送信機能に基づく拡張機能も含まれています。各種オプションを使用して、メッセージのルーティングや送信を制御したり、より安全な通信を構成することができます。

SMTP サーバーの機能

SMTP サーバーには次の機能があります。

  • 標準インターネット プロトコルのサポート SMTP サーバーは SMTP を完全にサポートし、SMTP メール クライアントとの互換性があります。

  • スケーラビリティ SMTP サーバーを使用すると SMTP 仮想サーバーを構成でき、複数のドメインや、単一サーバー構成での多数のクライアント接続をサポートできます。

  • 容易な管理および Windows Server 2008 オペレーティング システムとの統合 SMTP サーバーでは Microsoft 管理コンソールを使用して管理を行います。SMTP 仮想サーバーの作成および構成は、インターネット インフォメーション サービス (IIS) 6.0 マネージャーを使用して行います。管理者は、簡易ネットワーク管理プロトコル (SNMP)、イベント ログ、トランザクション ログなど他の Windows Server 2008 の管理機能を使用して、利用状況の統計を収集したり、メッセージやトランザクションを追跡したり、利用のパターンを調査することができます。

  • セキュリティの強化 SMTP サーバーでは、トランスポート層セキュリティ (TLS) による転送の暗号化がサポートされています。

  • メールのドロップとピックアップの制御 既定のドメインの場合、SMTP サーバーによって、すべての着信メッセージを直接ドロップ ディレクトリに配置する操作がサポートされます。つまり、他のアプリケーションのメール受信に SMTP サーバーを使用できます。アプリケーションでは、TCP ポートに接続してメッセージを送信するだけでなく、ピックアップ ディレクトリを使用することもできます。テキスト ファイル形式のメッセージをピックアップ ディレクトリにコピーすると、そのメッセージが SMTP サーバーによって配信されます。

関連項目


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