サービスの品質 (QoS) の詳細設定では、帯域幅の消費量を管理でき、グループ ポリシーではなくアプリケーションやサービスによって設定された DSCP マーキングをコンピューターが処理する方法を管理できます。QoS の詳細設定はコンピューター レベルでのみ適用されます。これに対して、QoS ポリシーはコンピューターとユーザーの両方のレベルで適用できます。

入力方向の TCP トラフィック

ポリシー ベースの QoS 設定の [スロットル率] では、送信ネットワーク トラフィックに対する送信速度を管理できますが、コンピューターが受信する TCP トラフィックの帯域幅の消費量は [入力方向の TCP トラフィック] タブの設定で制御します。[入力方向の TCP トラフィック] タブで設定するスループット レベルを下げると、TCP によって、TCP 受信ウィンドウの最大サイズが制限されます。この設定の効果によって、TCP 接続のスループット率とリンク利用率が上昇し、帯域幅や遅延 (帯域幅遅延積) が増加します。既定では、スループット レベルは最大値 (レベル 3) に設定されています。

スループット レベルを変更するには、[入力方向の TCP スループット レベルの指定] チェック ボックスをオンにし、次の表に従ってスループット レベルを選択します。ネットワークの状態に応じて、スループット レベルを最大値またはそれ以下に指定できます。

設定 最大スループット レベル

レベル 0 (最小のスループット)

64 KB

レベル 1

256 KB

レベル 2

1 MB

レベル 3 (最大のスループット)

16 MB

DSCP マーキングの上書き

[DSCP マーキングの上書き] では、アプリケーションが 0 以外の DSCP 値を指定 (マーキング) できなくなります。既定では、アプリケーションやサービスが 0 以外の DSCP 値を設定できます。

アプリケーションやサービスからの DSCP マーキング要求を無効にするには、[アプリケーションからの DSCP マーキング要求を制御する] チェック ボックスをオンにし、[無視] をクリックします。QoS API (アプリケーション プログラミング インターフェイス) を使用するアプリケーションやサービスで、DSCP 値が 0 に設定され、QoS ポリシーのみが DSCP 値を設定できるようになります。

その他の参照情報