既定では、リモート デスクトップ サービスでユーザーがリモート セッションから切断する際に、ログオフしたりセッションを終了したりする必要はありません。セッションが切断された状態にあり、ユーザーの接続がアクティブでなくなっても、実行中のプログラムはアクティブなまま維持されます。
アクティブなセッション、切断されたセッション、アイドル (ユーザー入力がない) 状態のセッションがサーバー上で保持される期間を制限することができます。RD セッション ホスト サーバー上で無期限に実行されたままのセッションは、システム リソースを消費し続けるため、この設定が有効です。
タイムアウト設定と再接続設定を接続ごとに構成すると、その接続を使用するすべてのセッションに影響を与えます。
ローカル ユーザーとグループのスナップインまたは Active Directory ユーザーとコンピューターのスナップインに対するリモート デスクトップ サービス拡張を使用して、ユーザーごとにタイムアウト設定と再接続設定を構成することができます。
リモート デスクトップ セッション ホストの構成を使用して構成されたタイムアウト設定と再接続設定は、特定のユーザー アカウントに対して構成されたタイムアウト設定と再接続設定よりも優先されます。
リモート デスクトップ セッション ホストの構成を使用して構成できるのは次のタイムアウト設定と再接続設定です。
設定 | 詳細 |
---|---|
切断されたセッションの終了 |
切断されたユーザー セッションを、RD セッション ホスト サーバー上でアクティブなまま維持する最長時間を指定します。[接続しない] を指定した場合、切断されたユーザー セッションは無期限に維持されます。 セッションが切断された状態にあり、ユーザーの接続がアクティブでなくなっても、実行中のプログラムはアクティブなまま維持されます。 |
アクティブなセッションの最大時間 |
ユーザーのリモート デスクトップ サービス セッションがアクティブになってから、セッションが自動的に切断されるか終了するまでの最長時間を指定できます。 リモート デスクトップ サービス セッションが切断されるか終了する 2 分前に、ユーザーに警告が表示されます。この間に、ユーザーは開いているファイルを保存してプログラムを終了できます。 |
アイドルなセッションの最大時間 |
アクティブなリモート デスクトップ サービス セッションがアイドル (ユーザー入力がない状態) になってから、セッションが自動的に切断されるか終了するまでの最長時間を指定します。 セッションが切断されるか終了する 2 分前に、ユーザーに警告が表示されます。この間に、ユーザーはキーを押すかマウスを動かして、セッションをアクティブにすることができます。 |
セッションの限界に達したり接続が中断した場合 |
アクティブ セッションの制限またはアイドル セッションの制限に達したときに、ユーザーのリモート デスクトップ サービス セッションを切断するか終了するかを指定します。 ユーザーのセッションが切断され、ユーザーの接続がアクティブでなくなっても、ユーザーが実行しているプログラムはアクティブなまま維持されます。 ユーザーのセッションが終了した場合、ユーザーは RD セッション ホスト サーバーで新しいリモート デスクトップ サービス セッションを確立する必要があります。 |
リモート セッションのタイムアウト設定と再接続設定を指定するには、次の手順を実行します。
この手順を実行するには、構成しようとしている RD セッション ホストにおいて、ローカルの Administrators グループのメンバーシップ、またはそれと同等のメンバーシップが最低限必要です。 適切なアカウントおよびグループ メンバーシップの使用の詳細については、
リモート セッションのタイムアウト設定と再接続設定を指定するには |
RD セッション ホスト サーバーで、リモート デスクトップ セッション ホストの構成を開きます。リモート デスクトップ セッション ホストの構成を開くには、[スタート] ボタンをクリックして [管理ツール]、[リモート デスクトップ サービス] の順にポイントし、[リモート デスクトップ セッション ホストの構成] をクリックします。
[接続] で、接続の名前を右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
接続の [プロパティ] ダイアログ ボックスの [セッション] タブで、必要に応じて以下のオプションを選択します。
- [ユーザー設定よりも優先する] チェック ボックスを選択した後に、[切断されたセッションの終了]、[アクティブなセッションの最大時間] および [アイドルなセッションの最大時間] のタイムアウト設定を指定します。
- [ユーザー設定よりも優先する] チェック ボックスを選択した後に、[セッションから切断する] または [セッションを終了する] のいずれかの再接続設定を選択します。
- [ユーザー設定よりも優先する] チェック ボックスを選択した後に、[切断されたセッションの終了]、[アクティブなセッションの最大時間] および [アイドルなセッションの最大時間] のタイムアウト設定を指定します。
[OK] をクリックします。タイムアウト設定と再接続設定の変更は、変更した時点で接続されているセッションには適用されません。変更は、次回ユーザーが RD セッション ホスト サーバーに対して新しい接続を確立したときに有効になります。
また、以下のグループ ポリシー設定を適用して、タイムアウト設定と再接続設定を構成することもできます。
- 切断されたセッションの制限時間を設定する
- アクティブでアイドル状態になっているリモート デスクトップ サービス セッションの制限時間を設定する
- アクティブなリモート デスクトップ サービス セッションの制限時間を設定する
- 制限時間に達したらセッションを中止する
これらのグループ ポリシー設定は、次の場所にあります。
- コンピューターの構成\ポリシー\管理用テンプレート\Windows コンポーネント\リモート デスクトップ サービス\リモート デスクトップ セッション ホスト\セッションの時間制限
- ユーザーの構成\ポリシー\管理用テンプレート\Windows コンポーネント\リモート デスクトップ サービス\リモート デスクトップ セッション ホスト\セッションの時間制限
グループ ポリシー設定は、ローカル グループ ポリシー エディターまたはグループ ポリシー管理コンソール (GPMC) を使用して構成できます。
注 | |
これらのグループ ポリシー設定は、リモート デスクトップ セッション ホストの構成での設定よりも優先されます。コンピューターの構成とユーザーの構成の両方のポリシー設定が構成されている場合、コンピューターの構成のポリシー設定が優先されます。 |
リモート デスクトップ サービスのグループ ポリシー設定の詳細については、リモート デスクトップ サービスのテクニカル リファレンス (英語の可能性あり)(
ユーザーごとのタイムアウト設定と再接続設定の構成については、Windows Server 2008 R2 のリモート デスクトップ サービス ユーザー プロパティのヘルプにある、<ユーザー アカウント>のプロパティに関するトピックを参照してください。