共有フォルダーのシャドウ コピーは、ファイル サーバーなどの共有リソースに存在するファイルについて、ある時点のコピーを提供します。共有フォルダーのシャドウ コピーを使用すると、共有されているファイルやフォルダーを、過去の任意の時点の状態で表示できます。以前のバージョンのファイル、つまりシャドウ コピーにアクセスすることによって、ユーザーには次のようなメリットがあります。

  • 誤って削除されたファイルを回復します。ファイルを誤って削除した場合は、以前のバージョンのファイルを開き、安全な場所にコピーできます。

  • 誤ってファイルを上書きした場合にファイルを回復します。ファイルを誤って上書きした場合、以前のバージョンのファイルを回復できます。バージョンの数は、それまでに作成したスナップショットの数によって異なります。

  • ファイルの各バージョンを作業中に比較します。以前のバージョンを使用すると、異なるバージョン間で同じファイルを比較し、どのような変更が行われたのかを確認できます。

その他の考慮事項

  • ファイルを復元するときは、ファイルのアクセス許可は変更されません。アクセス許可は、ファイルが復元される前と同じものになります。誤って削除されたファイルを回復するときは、ファイルのアクセス許可はディレクトリに対する既定のアクセス許可に設定されます。

  • 共有フォルダーのシャドウ コピーは、Windows Server 2008 R2 のすべてのエディションで利用できます。ただし、Server Core インストール オプションでは、ユーザー インターフェイスは利用できません。Server Core がインストールされたコンピューターでシャドウ コピーを作成するには、この機能を別のコンピューターからリモートで使用する必要があります。

  • ボリュームのシャドウ コピー記憶域を含んだディスクをオンラインにする際は、スナップショットが失われないように、そのシャドウ コピーの対象ボリューム自体よりも先にシャドウ コピー記憶域がオンラインになります。

  • シャドウ コピーの作成は定期的なバックアップの作成の代わりにはなりません。

  • 記憶域の上限に達すると、より多くのシャドウ コピーを作成する領域を確保するため、最も古いシャドウ コピーが削除されます。シャドウ コピーが削除されると、そのシャドウ コピーは取得できなくなります。

  • 格納場所、領域の割り当て、およびスケジュールは、必要に応じて調整できます。[ローカル ディスクのプロパティ] ページの [シャドウ コピー] タブで、[設定] をクリックします。

  • 格納できるシャドウ コピーの数はボリュームあたり 64 個という上限があります。この上限に達すると、最も古いシャドウ コピーが削除され、取得できなくなります。

  • シャドウ コピーは読み取り専用です。シャドウ コピーの内容を編集することはできません。

  • 共有フォルダーのシャドウ コピーはボリューム単位でのみ有効にできます。つまり、ボリューム上の特定の共有フォルダーやファイルについて、コピーを作成するものとしないものを選択することはできません。

その他の参照情報

共有フォルダーのシャドウ コピーと、関連するバックアップおよび回復機能の詳細については、https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=134698 (英語の可能性あり) を参照してください。