UNIX ベース アプリケーション用サブシステム (SUA) は、以前 Windows Services for UNIX 3.5 に付属していた Interix サブシステムを発展させたものであり、Windows のサーバー クラスのオペレーティング システムを実行しているコンピューター上で動作するマルチユーザー UNIX 環境です。SUA およびこれに付属するユーティリティは、UNIX ベースのオペレーティング システムに近い環境を提供します。SUA には、大文字小文字を区別したファイル名、ジョブ制御、およびコンパイル ツールも含まれており、300 を超える UNIX コマンド、ユーティリティ、およびシェル スクリプトを使用できます。SUA は Windows カーネル上で動作するように設計されているため、エミュレーションではなく本当の UNIX ベースの機能を提供します。
このセクションの内容
UNIX ベース アプリケーション用サブシステムのインストール
UNIX ベース アプリケーション用サブシステム (SUA) は、Microsoft® Windows Server® 2008 R2 および Windows® 7 に含まれる機能の 1 つです。
重要 | |
UNIX ベース アプリケーション用サブシステムのユーティリティとソフトウェア開発キット (SUA のユーティリティと SDK) のダウンロード パッケージがコンピューターにインストールされていないと、UNIX ベースのスクリプトや UNIX ベースのカスタム アプリケーションを実行したり変更したりすることはできません。SUA のユーティリティと SDK のパッケージは、Microsoft の Web サイト (英語の可能性あり) ( |
Windows 7 上での UNIX ベース アプリケーション用サブシステムのインストール方法
Windows Server 2008 R2 上での UNIX ベース アプリケーション用サブシステムのインストール方法
Windows 7 上での UNIX ベース アプリケーション用サブシステムのインストール方法
UNIX ベース アプリケーション用サブシステムは、Windows 7 インターフェイスまたはコマンド プロンプトのいずれかを使用してインストールできます。コンピューターに SUA をインストールするには、次の手順を実行します。
Windows のインターフェイスを使用する
Windows インターフェイスを使用して SUA をインストールするには |
[スタート] ボタン、[コントロール パネル] の順にクリックします。
[コントロール パネル] ウィンドウで、[プログラム] をクリックします。
[プログラムと機能] の [Windows の機能を有効化または無効化] をクリックします。
[ユーザー アカウント制御] ダイアログ ボックスが表示されたら、[続行] をクリックします。表示されない場合は、次の手順に進みます。
[Windows の機能] ダイアログ ボックスで、[UNIX ベース アプリケーション用サブシステム] チェック ボックスをオンにします。[OK] をクリックします。
機能の追加ウィザードの [機能の選択] ページで、[UNIX ベース アプリケーション用サブシステム] チェック ボックスをオンにします。
インストールの完了には数分かかる場合があります。
コマンド ラインを使用する
コマンド ラインを使用して SUA をインストールするには |
コマンド プロンプト ウィンドウを開きます。コマンド プロンプト ウィンドウを開くには、[スタート] ボタンをクリックし、[検索の開始] ボックスをクリックして「cmd」と入力し、Enter キーを押します。
[スタート] メニューに [コマンド プロンプト] ショートカットがある場合もあります。
%windir%\system32 ディレクトリに移動します。
例 : 現在のディレクトリが C:\Documents and Settings\ユーザー名 の場合、
「cd ..\..\Windows」と入力して C:\Windows ディレクトリに移動します。
次のコマンドを入力します。
start /w pkgmgr /iu:SUA
[ユーザー アカウント制御] ダイアログ ボックスが表示されたら、[続行] をクリックします。
コマンド ウィンドウの新しい行に %windir%\system32 プロンプトが表示されたら、インストールは完了です。
Windows Server 2008 R2 上での UNIX ベース アプリケーション用サブシステムのインストール方法
UNIX ベース アプリケーション用サブシステムは、Windows Server 2008 R2 インターフェイスまたはコマンド プロンプトのいずれかを使用してインストールできます。コンピューターに SUA をインストールするには、次の手順を実行します。
Windows のインターフェイスを使用する
Windows インターフェイスを使用して SUA をインストールするには |
サーバー マネージャーを開きます。[スタート] ボタンをクリックし、[管理ツール] をポイントして、[サーバー マネージャー] をクリックします。
サーバー マネージャーのホーム ページにある [機能の概要] 領域で、[機能の追加] をクリックします。
[機能の追加ウィザード] が開きます。
機能の追加ウィザードの [機能の選択] ページで、[UNIX ベース アプリケーション用サブシステム] チェック ボックスをオンにし、[次へ] をクリックします。
[インストール] をクリックします。
インストールの完了には数分かかる場合があります。
コマンド ラインを使用する
Windows Server 2008 R2 で利用可能な他の機能と同様に、サーバー マネージャーのコマンド ラインを使用して、コンピューターから SUA をインストールまたは削除することができます。サーバー マネージャーのコマンド ラインでは、インストール手順に関する詳細情報の表示や、コンピューターにインストール済みの機能の確認を行うためのパラメーターを使用できます。サーバー マネージャーのコマンド ラインの詳細については、サーバー マネージャーのヘルプを参照してください。
コマンド ラインを使用して SUA をインストールするには |
管理者特権で [コマンド プロンプト] ウィンドウを開きます。そのためには、[コマンド プロンプト] 実行可能ファイルを右クリックするか、[スタート] メニューで [コマンド プロンプト] オブジェクトを右クリックし、[管理者として実行] をクリックします。
次のコマンドを入力して、ENTER キーを押します。
ServerManagerCmd.exe -install Subsystem-UNIX-Apps -restart
注 SUA のコマンド識別子 Subsystem-UNIX-Apps では、大文字と小文字は区別されません。
サーバー マネージャー コマンドの最後に -restart パラメーターを指定すると、インストール処理を完了するために再起動が必要となる場合にのみ、サーバー マネージャーによってコンピューターが再起動されます。
また、サーバー マネージャーのコマンド ラインで XML 応答ファイルを使用することもできます。サーバー マネージャー コマンドで応答ファイルを使用する方法の詳細については、サーバー マネージャーのヘルプで、サーバー マネージャー コマンドの応答ファイルの作成に関するトピックを参照してください。
UNIX ベース アプリケーション用サブシステムを使用したコンピューティング環境
SUA を実行しているコンピューターには、2 つの異なるコマンド ライン環境があります。UNIX 環境と Windows 環境です。アプリケーションは特定のサブシステムの特定の環境で実行されます。SUA をロードする場合は UNIX 環境を使用し、Windows サブシステムでアプリケーションを実行する場合は Windows 環境を使用します。
たとえば、SUA のユーティリティと SDK のダウンロード パッケージに付属している Korn シェルや C シェル、または SUA で実行されるようにコンパイルされたその他のアプリケーションを使用する場合は、UNIX 環境を使用します。UNIX 環境の特徴の 1 つに、ファイル名の大文字小文字が区別され、パス名に /usr/examples という形式が使用されることがあります。SUA で利用できるコマンドおよびユーティリティの詳細については、SUA のユーティリティと SDK のダウンロード パッケージに付属しているヘルプ ファイルを参照してください。このダウンロード パッケージは、Microsoft の Web サイト (英語の可能性あり) (
コマンド プロセッサ cmd.exe の使用中は、Windows 環境を使用していることになります。この環境では、ファイル名の大文字小文字が区別されず、パス名には C:\SUA\usr\examples のようにドライブ文字が含まれます。SUA および Windows でのパス名の詳細については、SUA のユーティリティと SDK のダウンロード パッケージに付属しているヘルプ ファイルを参照してください。
UNIX ベース アプリケーション用サブシステムを使用したアプリケーションのポート
UNIX ベース アプリケーション用サブシステムでは、Windows ベースのコンピューターで実行するアプリケーションをポートするためのツールおよびアプリケーション プログラミング インターフェイス (API) ライブラリの両方が提供されます。Microsoft Visual C++® 開発システムのフロント エンドを提供するソフトウェア開発キット (SDK) を使用すると、開発用の UNIX 環境が得られると共に Windows 用のネイティブ コンパイラも利用できます。SUA および Windows でのパス名の詳細については、SUA のユーティリティと SDK のダウンロード パッケージに付属しているヘルプ ファイルを参照してください。