ここでは、NIS サーバーとパスワード同期を開始および停止する手順について説明します。

このセクションの内容

NIS サーバーを開始するには

NIS サーバーは、インストール後に既定で有効になります。NIS サーバー サービスのスタートアップの種類を自動に変更するには、以下の手順を実行します。

NIS サーバー サービスのスタートアップの種類を自動に設定するには
  1. NIS サーバーを実行するコンピューターに、Administrators グループのメンバーとしてログオンします。

  2. [スタート メニューの [ファイル名を指定して実行] に「services.msc」と入力し、[OK] をクリックして [サービス] MMC を開きます。

    -- または --

    スタート メニューで [管理ツール] をクリックし、[サービス] をクリックして、[サービス] MMC を開きます。

  3. 表示されたウィンドウで、[NIS サーバー] をダブルクリックします。

  4. [NIS サーバーのプロパティ] ダイアログ ボックスの [全般] タブで、[スタートアップの種類] ドロップダウン メニューから [自動] を選択します。

  5. [OK] をクリックします。[サービス] MMC を閉じます。

Windows インターフェイスを使用する

Windows を使用して NIS サーバーを開始するには
  1. UNIX 用 ID 管理の管理コンソールを開きます。

    UNIX 用 ID 管理を開くには、[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム]、[UNIX 用 ID 管理] の順にポイントし、[UNIX 用 ID 管理] をクリックします。

  2. 必要に応じて、管理対象のコンピューターに接続します。

  3. [NIS サーバー] を右クリックし、[開始] をクリックします。

コマンド ラインを使用する

コマンド ライン ツールを使用して NIS サーバーを開始するには
  • コマンド プロンプトで、次のコマンドを入力します。

    nisadmin [server] start [-u user [-p password]]

次の表に、NIS サーバーを開始するために nisadmin コマンドで使用する引数について説明します。

引数 説明

server

起動するサーバーの名前。

user

起動するサーバー上で管理者権限を持つユーザー名。現在のユーザーと異なる場合に指定します。

password

起動するサーバー上で管理者権限を持つユーザーのパスワード。現在のユーザーと異なる場合に指定します。ユーザー名を入力しパスワードは省略した場合、パスワードを入力するように要求されます。

このコマンドの完全な構文を表示するには、コマンド プロンプトで次のように入力します。 nisadmin /?

NIS サーバーを停止するには

Windows インターフェイスを使用する

Windows を使用して NIS サーバーを停止するには
  1. UNIX 用 ID 管理の管理コンソールを開きます。

    UNIX 用 ID 管理を開くには、[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム]、[UNIX 用 ID 管理] の順にポイントし、[UNIX 用 ID 管理] をクリックします。

  2. 必要に応じて、管理するコンピューターに接続します。

  3. [NIS サーバー] を右クリックし、[停止] をクリックします。

コマンド ラインを使用する

コマンド ライン ツールを使用して NIS サーバーを停止するには
  • コマンド プロンプトで、次のコマンドを入力します。

    nisadmin [server] stop [-u user [-p password]]

次の表に、NIS サーバーを停止するために nisadmin コマンドで使用するコマンド引数について説明します。

引数 説明

server

停止するサーバーの名前。

user

停止するサーバー上で管理者権限を持つユーザー名。現在のユーザーと異なる場合に指定します。

password

停止するサーバー上で管理者権限を持つユーザーのパスワード。現在のユーザーと異なる場合に指定します。ユーザー名を入力しパスワードは省略した場合、パスワードを入力するように要求されます。

このコマンドの完全な構文を表示するには、コマンド プロンプトで次のように入力します。 nisadmin /?

パスワード同期デーモンを開始するには

パスワード同期デーモンを開始するには
  • シングル サインオン デーモン (SSOD) を実行します。

この処理は、これ以外の方法では実行できません。

sso.conf ファイルは、/etc/ ディレクトリに存在する必要があります。

エラーが表示されない場合は、デーモンが実行されています。デーモンの初期設定中に問題が発生した場合は、エラー メッセージがコンソールに表示されます。エラーは、Syslog ファイルにも記録される場合があります。

パスワード同期サービスを自動的に起動させたい場合、システムの起動ファイル (通常は rc.local) にシングル サインオン デーモン (SSOD) を追加します。これにより、SSOD は root で起動されます。

パスワード同期デーモンを停止するには

パスワード同期デーモンを停止するには
  • コマンド ラインで次のように入力し、プロセスに TERM シグナルを送信します。

    kill -term pid

    pid は、パスワード同期シングル サインオン デーモン (SSOD) のプロセス ID です。

NIS サーバーを開始または停止するための特別な注意事項

NIS サーバーを停止すると、パスワード変更の要求を含む、クライアントからの NIS (ネットワーク情報サービス) 要求に応答しなくなります。

NIS サーバーが停止しても、[Active Directory ユーザーとコンピューター] を使用して NIS マップ データに対する変更を続けることができます。

ただし、UNIX ベースのコンピューターは、NIS サーバーが停止していると、異なる応答を返します。UNIX ベースの NIS サーバーに障害が発生した場合、make ユーティリティを使用してマップに加えられた変更は、NIS データベースに反映されません。

さらに、NIS サーバーが停止すると、NIS マップの変更は UNIX ベースの NIS 下位サーバーに伝達されません。ただし、Windows ベースの Active Directory ドメイン コントローラー上で実行されている NIS 下位サーバーでは、引き続き更新を受信します。

関連項目