アプリケーション サーバー基盤は、アプリケーション サーバーの役割のインストール時に既定でインストールされるテクノロジのグループです。基本的には、アプリケーション サーバー基盤は .NET Framework 3.0 となります。
Windows Server 2008 には、インストールされるサーバーの役割に関係なく、.NET Framework 2.0 が含まれています。.NET Framework 2.0 には共通言語ランタイム (CLR) が含まれています。CLR によって、コードの安全な実行、コード展開の簡素化、および複数言語間の相互運用性のサポートを実現するためのコード実行環境が提供されます。アプリケーション サーバー基盤をインストールすると、.NET Framework 3.0 の機能が、ベースラインとなる .NET Framework 2.0 に追加されます。.NET Framework 3.0 の詳細については、.NET Framework デベロッパー センター (
アプリケーション サーバー基盤のコンポーネント
アプリケーション サーバー基盤の主要なコンポーネントは、次のとおりです。
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Windows Communication Foundation (WCF)
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Windows Workflow Foundation (WF)
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Windows Presentation Foundation (WPF)
各コンポーネントは、ライブラリと .NET アセンブリのセットとしてインストールされます。
サーバーベースのアプリケーションの場合、アプリケーション サーバー基盤の最も重要なコンポーネントは WCF と WF です。WPF は、クライアントベースのアプリケーションで主に使用されます。
WCF
WCF は、Web サービスを使用して相互に通信を行うアプリケーションの構築をサポートする、Microsoft の統一プログラミング モデルです。これらのアプリケーションは、サービス指向アプリケーションとも呼ばれています。開発者は、WCF を使用して、安全で信頼性の高いトランザクション アプリケーションを構築できます。これらのアプリケーションはプラットフォーム間で統合され、既存のシステムやアプリケーションとの相互運用が可能です。WCF の詳細については、Windows Communication Foundation に関するページ (英語の可能性あり)(
WF
WF は、Windows Server 2008 上でワークフロー対応のアプリケーションをすばやく構築するためのプログラミング モデルおよびエンジンです。WF では、次に示すような、さまざまなシナリオに対応するシステム ワークフローと人的ワークフローがサポートされます。
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基幹業務 (LOB) アプリケーションのワークフロー
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ユーザー インターフェイス (UI) のページ フロー
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ドキュメント中心のワークフロー
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人的ワークフロー
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サービス指向アプリケーション用の複合ワークフロー
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ビジネス ルール優先ワークフロー
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システム管理用ワークフロー
WPF
WPF によって、機能豊富な Windows スマートクライアント アプリケーションを構築するための統一プログラミング モデルが提供されます。.NET Framework 3.0 のコンポーネントであるため、WPF は、アプリケーション サーバー基盤の一部としてインストールされます。ただし、WPF はサーバーベースのアプリケーションでは通常使用されません。