スパン ボリュームは、複数の物理ディスクのディスク領域で構成されているダイナミック ボリュームです。シンプル ボリュームは、システム ボリュームまたはブート ボリュームでない場合、複数のディスクにわたって拡張し、スパン ボリュームを作成することができます。または、ダイナミック ディスク上の未割り当て領域にスパン ボリュームを作成できます。
スパン ボリュームを作成するには、起動ディスクに加えて、ダイナミック ディスクが少なくとも 2 つ必要です。スパン ボリュームは、最大 32 個のダイナミック ディスクにわたって拡張できます。
スパン ボリュームは、フォールト トレラントなボリュームではありません。
次の操作を完了するために最低限必要なメンバーシップは、Backup Operators または Administrators です。
スパン ボリュームを作成する
Windows のインターフェイスを使用してスパン ボリュームを作成するには |
[ディスクの管理] で、スパン ボリュームを作成するいずれかのダイナミック ディスクの未割り当て領域を右クリックします。
[新しいスパン ボリューム...] をクリックします。
画面に表示される指示に従って操作します。
コマンド ラインを使用してスパン ボリュームを作成するには |
コマンド プロンプトを開き、「
diskpart
」と入力します。DISKPART プロンプトで、「
list disk
」と入力します。シンプル ボリュームを作成するディスクの番号をメモしておきます。DISKPART プロンプトで、「
create volume simple [size=<size>] [disk=<disknumber>]
」と入力します。DISKPART プロンプトで、「
list volume
」と入力します。別のディスクへ拡張するシンプル ボリュームの番号をメモしておきます。DISKPART プロンプトで、「
select volume <volumenumber>
」と入力します。別のディスクへ拡張するシンプル ボリューム volumenumber を選択します。DISKPART プロンプトで、「
list disk
」と入力します。シンプル ボリュームの拡張先のディスクの番号をメモしておきます。DISKPART プロンプトで、「
extend [size=<size>] [disk=<disknumber>]
」と入力します。選択されたボリュームをディスク disknumber に拡張し、サイズが size MB の拡張を行います。
値 | 説明 |
---|---|
list disk |
ディスクの一覧とディスクに関する情報を表示します。ディスクに関する情報には、ディスクのサイズ、使用可能な空き領域の量、ディスクがベーシック ディスクであるかダイナミック ディスクであるか、ディスクが使用しているパーティション スタイルがマスター ブート レコード (MBR) であるか GUID パーティション テーブル (GPT) であるかなどがあります。アスタリスク (*) のマークが付いたディスクにフォーカスがあります。 |
create volume simple |
シンプル ボリュームを作成します。ボリュームを作成すると、フォーカスは自動的に新しいボリュームに移動します。 |
size= size |
ボリュームのサイズ (MB 単位) です。サイズを指定しないと、新しいボリュームはディスク上の残りの空き領域を占有します。 |
disk= disknumber |
ボリュームを作成するダイナミック ディスクです。ディスクを指定しないと、現在のディスクが使用されます。 |
list volume |
すべてのディスク上のベーシック ボリュームとダイナミック ボリュームの一覧を表示します。 |
select volume |
指定されたボリュームを選択し、フォーカスをそのボリュームに移します。ここで volumenumber はボリューム番号を指します。ボリュームが指定されない場合、select コマンドはフォーカスがある現在のボリュームの一覧を表示します。ボリュームの指定は、番号、ドライブ文字、またはマウント ポイント パスで行うことができます。ベーシック ディスク上でボリュームを選択すると、対応するパーティションもフォーカスされます。 |
extend |
フォーカスのあるボリュームを次の連続した未割り当て領域に拡張します。ベーシック ボリュームでは、未割り当て領域は、フォーカスのあるパーティションと同じディスク上にあり、その後に続く (より上位のセクター オフセットである) 必要があります。ダイナミック シンプル ボリュームまたはダイナミック スパン ボリュームは、すべてのダイナミック ディスク上のあらゆる空き領域に拡張できます。このコマンドを使って、既存のボリュームを新たに作成した領域に拡張できます。 以前にそのパーティションを NTFS ファイル システムを使ってフォーマットしている場合、このファイル システムは、自動的に拡張されてより大きなパーティションを占有するようになります。データの損失は発生しません。以前にそのパーティションを NTFS 以外のファイル システム形式でフォーマットしている場合、このコマンドは失敗しパーティションに変更は行われません。 現在のシステム パーティションまたはブート パーティションを拡張することはできません。 |
disk= disknumber |
ボリュームを拡張するダイナミック ディスクです。size=size で指定したサイズの領域がディスクに割り当てられます。ディスクが指定されていない場合、ボリュームは現在のディスク上で拡張されます。 |
size= size |
現在のパーティションに追加する領域の容量 (MB 単位) です。サイズを指定しないと、ディスクは拡張されて、次の連続した未割り当て領域すべてを占有します。 |