Windows Server 2008 R2 の Windows システム リソース マネージャー (WSRM) では、コンピューター上のアプリケーション、サービス、およびプロセスに対する CPU とメモリ リソースの割り当て方法を制御できます。この方法でリソースを管理することにより、システムのパフォーマンスが向上します。また、アプリケーション、サービス、またはプロセスが互いに CPU リソースやメモリ リソースを取り合う状況の発生を抑制し、コンピューターのパフォーマンス低下を防ぐことができます。また、コンピューター上で動作するアプリケーションやサービスのユーザーは、リソースの管理によって、より一貫性があり予測可能なエクスペリエンスを享受できます。

Windows システム リソース マネージャーを使用して、リモート デスクトップ サービスがインストールされたコンピューター上のユーザーまたは複数のアプリケーションを管理できます。

WSRM をインストールおよび構成する前に、コンピューターに RD セッション ホストの役割サービスをインストールします。RD セッション ホストをインストールするには、RD セッション ホスト役割サービスをインストールするを参照してください。WSRM をインストールするには、サーバー マネージャーの [機能] を使用します。

Windows システム リソース マネージャーのインストール、構成、および使用の詳細については、Windows Server 2008 R2 の Windows システム リソース マネージャーのヘルプを参照してください。

WSRM の機能のうち、特に RD セッション ホスト サーバー管理者に関係するものは次の 2 つです。

  • リソース割り当てのポリシー

  • リソース モニター

リソース割り当てのポリシー

Windows システム リソース マネージャーでは、コンピューター上で実行されているプロセスに CPU やメモリなどのコンピューター リソースを割り当てる方法を決定するために、リソース割り当てのポリシーを使用します。リモート デスクトップ サービスを実行するコンピューターのために特に用意された 3 つのリソース割り当てのポリシーがあります。

  • Equal_Per_User

  • Equal_Per_Session

  • Weighted_Remote_Sessions

リソース割り当てのポリシー Equal_Per_Session を実装すると、個々のユーザー セッション (およびそれに関連付けられたプロセス) に対して、コンピューターの CPU リソースが均等に割り当てられます。

リソース モニター

リソース割り当てのポリシーを実装する (または、WSRM に関連するその他の構成変更を行う) 場合は、その前後に、RD セッション ホスト サーバーのパフォーマンスに関するデータを収集してください。Windows システム リソース マネージャー スナップインのリソース モニターを使用すると、ハードウェア リソースの利用状況と、コンピューター上のシステム サービスの動作状況に関するデータを収集および表示できます。


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