yppush
名前
yppush - 変更された NIS (ネットワーク情報サービス) マップを強制的に伝達する
概要
yppush [-d adNisDomain] [-q] [-t timeout] [-h host[...]] mapname
説明
Windows コマンド ライン ユーティリティ yppush(1w) は、要求を UNIX ベースの NIS 下位 (スレーブ) サーバーに送信し、mapname によって指定された NIS マップの新しいバージョンを NIS マスター サーバーから転送します。これは、NIS マップが変更された後の NIS マスター サーバー上でしか実行されません。-h オプションを指定した場合、この転送要求は指定されたサーバーだけに送信されます。それ以外の場合は、yppush はドメイン内の ypservers NIS マップを読み取ることにより、NIS サーバー ホストの一覧を最初に構成します。ypservers マップの正しい形式に関する情報については、このトピックの最後にある注意を参照してください。
yppush コマンドは、NIS サーバーからの転送マップ要求を、各下位ホスト コンピューター上の転送エージェントに送信します。ホストの転送エージェントは、マスター サーバーからマップ データをコピーするユーティリティです。転送が完了すると、転送操作が成功したかどうかは関係なく、転送エージェントによりステータス メッセージが返され、その内容が標準出力に出力されます。転送エージェントは、転送が不可能な場合もメッセージを返します。たとえば、yppush 要求を 1 つまたは複数のホスト コンピューターに配布できない場合、またはホスト コンピューターからの応答のタイムアウト時間が経過した場合です。
yppush コマンドでは、次のオプションと引数を使用できます。
指定方法 | 定義 |
---|---|
-d adNisDomain |
NIS ドメインを指定します。このオプションを使用しない場合、NIS ドメインは DEFAULT_NIS_DOMAIN 環境変数で指定されたドメインであると想定されます。 |
-q |
QUIET モード。下位サーバーからの応答を待たず、エラーを報告しません。 |
-t timeout |
yppush が下位サーバーからの応答を待つタイムアウト値を秒単位で指定します。この値は、ゼロより大きな値である必要があります。既定値は 30 seconds です。 |
-h host[...] |
マップの変更を通知するホスト名。複数のホスト名を空白で区切って指定できます。このオプションを指定しない場合、通知はドメイン内のすべての下位サーバーに送信されます。 |
注 | |
ypservers マップ内のキーは、NIS サーバーが稼動しているコンピューターの ASCII 名です。つまり、ypservers マップは 1 行ごとにリストされた NIS サーバーの一覧を含んでいる必要があります。ypservers マップにエイリアスが含まれている場合、ypservers マップを編集して 1 行ごとにサーバーのホスト名だけを含めます。次のリストは、有効な ypservers マップの例です。 |
ypserver_1 ypserver_2 ypserver_3