仮想マシンのスナップショットは、特定の時点における仮想マシンの状態、ディスク データ、および構成に関する、ファイル ベースのスナップショットです。仮想マシンが動作中であっても、スナップショットを複数キャプチャできます。その後、仮想マシンにスナップショットを適用することで、仮想マシンを過去の任意のスナップショットの状態に戻すことができます。

スナップショットをキャプチャするには、Hyper-V マネージャーまたは仮想マシン接続を使用できます。スナップショットの適用または削除、特定の仮想マシンに対するスナップショットの一覧の表示など、その他すべてのスナップショットのタスクは、Hyper-V マネージャーで利用可能です。.avhd ファイルの調査または編集に加えて、.avhd ファイルが関連付けられているスナップショットを特定することも可能です。仮想マシンのスナップショットの使用および管理の手順については、Windows 2008 テクニカル ライブラリのページ (英語の可能性あり) (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkID=143557) を参照してください。

重要

仮想ハード ディスクが、スナップショットを持つ仮想マシンで使用されている場合は、編集しないでください。

仮想マシンのスナップショットに関する考慮事項

スナップショットは、異なるコンピューティング環境の再作成や、それらの環境でのさまざまな状態の再現が必要な多くの設定で、効率を上げるのに役立ちます。たとえば、ソフトウェア開発やテスト、テクニカル サポート サービス、およびトレーニング カリキュラムの開発などが含まれます。

スナップショットは強力で柔軟な機能であり、便利で効率的に機能しますが、特定の設定では意図しない重大な影響を及ぼす可能性があります。この影響には、スナップショットが適切に管理されていない場合に、意図しないデータの損失を起こす危険性が含まれます。たとえば、スナップショットを持つ仮想マシンに仮想ハード ディスクを接続した場合に、データ損失が発生する可能性があります。

スナップショットの適した用途としては、開発およびテストの操作などが挙げられます。仮想マシンをステージング サーバーとして使用し、更新プログラムや修正プログラムを運用サーバーに展開する前にテストすることができます。仮想マシンで、Active Directory サービスなど、時間が重要となるサービスを提供する場合や、記憶域のパフォーマンスと可用性が重要である場合は、スナップショットの使用はお勧めしません。

さらに、スナップショットを使用する前に以下の点を考慮する必要があります。

  • スナップショットの取得では、スナップショットが作成される間に仮想マシンのパフォーマンスが低下します。運用環境でサービスを提供している仮想マシン上では、スナップショットを使用しないでください。

  • 固定容量仮想ハード ディスクで構成された仮想マシンでスナップショットを使用することはお勧めしません。固定容量仮想ハード ディスクの使用によるパフォーマンスを低下させることになるためです。

  • スナップショットには十分な記憶域が必要です。スナップショットは仮想ハード ディスクの同じ場所に .avhd ファイルとして格納されます。複数のスナップショットを取得すると、大量の記憶域を急速に消費することがあります。Hyper-V マネージャーを使用してスナップショットを削除すると、スナップショット ツリーからスナップショットが削除されますが、.avhd ファイルは仮想マシンの電源を切るまで削除されません。

    注意

    .avhd ファイルを保存場所から直接削除しないでください。

  • 仮想マシンのスナップショットは、ボリューム シャドウ コピー サービス (VSS) で作成されるスナップショットと同じではありません。仮想マシンのスナップショットは、仮想マシンの一時バックアップを作成するのに便利な手段ですが、永続的なバックアップ ソリューションに代わるものではありません。仮想マシンのバックアップの詳細については、バックアップの計画に関するページ (英語の可能性あり) (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=143125) を参照してください。

その他の参照情報