FAX サーバーを使用して FAX デバイスを構成し、ネットワーク内のユーザーが FAX を送受信できるようにすることができます。FAX サーバーを作成し、FAX サービス マネージャー、FAX プリンター、および FAX サービスをインストールするには、Windows Server 2008 または Windows Server 2008 R2 を実行するコンピューターに FAX サーバーの役割をインストールする必要があります。FAX サーバーの役割はサーバー マネージャーから利用できます。

FAX サーバーを作成したら、FAX サービス マネージャーを使用して、次の操作を行うことができます。

  • FAX デバイスを構成します。

  • ユーザーを管理します。

  • 着信 FAX のルーティング ポリシーを設定します。

  • 特定のデバイス グループに発信 FAX をルーティングする規則を設定します。

  • 送受信した FAX の保管方法を設定します。

  • FAX リソースの使用状況を追跡するログ記録を構成します。

  • 配信確認メッセージを構成します。

  • FAX サービスを停止または開始し、FAX サービスが発信または受信 FAX を受け入れないようにブロックします。

以上の操作により、FAX ユーザーは FAX サーバーで管理されている FAX デバイスを使用して、FAX を送信、受信および管理できるようになります。

FAX コンポーネント

FAX 関連の主なコンポーネントには、次のものが含まれます。

  • FAX サーバーの役割。FAX サーバーを作成するには、サーバー マネージャーから FAX サーバーの役割をインストールする必要があります。これにより、FAX サービス マネージャー、Windows FAX とスキャン、FAX プリンター、および FAX サービスがインストールされます。手順の詳細については、「FAX サーバーの役割をインストールする」を参照してください。

    FAX サーバーの役割をインストールしたら、サーバー マネージャーで役割のページを表示できます。このページからは、FAX イベントおよび FAX サービスの状態情報の表示、FAX サーバーのリソースおよび追加情報へのアクセスを一元的に実行できます。このページを表示するには、サーバー マネージャーで、[役割] をクリックし、[FAX サーバー] をクリックします。右側のウィンドウに、役割のページが表示されます。

  • FAX サービス。FAX サーバーの役割をインストールしたら、サービス スナップインに FAX サービスが表示されます。サービスの開始および停止は、直接このスナップインから、またはサーバー マネージャーの FAX サーバーの役割ページから実行できます。

  • FAX サービス マネージャー。FAX サービス マネージャーは、Microsoft 管理コンソール (MMC) のスナップインです。FAX サービス マネージャーを使用すると、FAX リソースの構成および管理を一元的に行うことができます。FAX サーバーの役割がインストールされていれば、サーバー マネージャーで [役割] をクリックし、[FAX サーバー] をクリックして、[FAX] をクリックすると、FAX サービス マネージャーにアクセスできます。このツールを MMC コンソールに追加して、アクセスできるようにすることもできます。

  • Windows FAX とスキャン。FAX サーバーの役割をインストールしたら、[スタート]、[すべてのプログラム] の順にクリックすることで、Windows FAX とスキャンにアクセスできます。FAX サーバーで Windows FAX とスキャンを使用すると、FAX の送信、アカウントの追加に加えて、着信 FAX キュー、受信トレイ、および送信トレイの監視を実行できます。Windows Vista Business、Windows Vista Enterprise、Windows Vista Ultimate、および特定のバージョンの Windows 7 を実行しているコンピューターを使用しているユーザーは、この機能を使用して FAX の送信および FAX 受信の構成を行うことができます。

    Windows XP および Windows Server 2003 のバージョンを実行するコンピューターを使用するユーザーは、FAX コンソールを使用して FAX を送信できます。Windows の以前のバージョンで FAX コンソールを使用して FAX サーバーを管理する方法の詳細については、https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=90750 を参照してください。

    Windows FAX とスキャンを使用して FAX を送受信する方法の詳細については、「Windows ヘルプと使い方」のサイトで、「Windows FAX とスキャン」(https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=90751) を参照してください。この機能を使用して FAX の動作状況を表示する方法の詳細については、「着信 FAX の管理」と「発信 FAX の管理」を参照してください。

ハードウェアとソフトウェアに関する考慮事項

FAX サーバーの役割は、Windows Web Server 2008 R2 と Windows Server 2008 R2 for Itanium-Based Systems を除き、Windows Server 2008 と Windows Server 2008 R2 のすべてのエディションで使用できます。ただし、Windows Server 2008 R2 の Server Core インストール オプションでは、FAX サービス マネージャー スナップインを利用できません。

FAX サーバーを Windows Server 2003 から Windows Server 2008 または Windows Server 2008 R2 にアップグレードする場合、FAX サーバーの役割はアップグレードの一部として自動的にインストールされます。ただし、アップグレード時に維持されるのは特定の設定のみです。たとえば、FAX 共有は再構成する必要があります。また、FAX サービス マネージャーの [プロパティ] ダイアログ ボックスの [セキュリティ] タブの設定は、既定の設定に戻ります。また、FAX ユーザー アカウントは作成されないため、手動で作成する必要があります。詳細については、FAX サービス マネージャーのヘルプを参照してください ([ファイル名を指定して実行] で、「HH faxcons.chm」と入力します)。

重要

Hyper-V がインストールされ、Windows Server 2008 R2 を実行しているコンピューターを使用している場合、仮想化環境内で FAX サーバーの役割を使用することはできません。FAX サーバーの役割は少なくとも 1 つの物理モデム デバイスにアクセスする必要があり、Hyper-V では COM ポートに物理的にアクセスできません。Hyper-V の詳細については、Windows Server 2008 テクニカル ライブラリのページ (英語の可能性あり) (https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=140505) を参照してください。

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