Windows PowerShell のコマンドと概念に関する情報を表示します。

構文

Get-Help [-Full] [[-Name] <string>] [-Category <string[]>] [-Component <string[]>] [-Functionality <string[]>] [-Online] [-Path <string>] [-Role <string[]>] [<CommonParameters>]

Get-Help [-Detailed] [[-Name] <string>] [-Category <string[]>] [-Component <string[]>] [-Functionality <string[]>] [-Online] [-Path <string>] [-Role <string[]>] [<CommonParameters>]

Get-Help [-例] [[-Name] <string>] [-Category <string[]>] [-Component <string[]>] [-Functionality <string[]>] [-Online] [-Path <string>] [-Role <string[]>] [<CommonParameters>]

Get-Help [-Parameter <string>] [[-Name] <string>] [-Category <string[]>] [-Component <string[]>] [-Functionality <string[]>] [-Online] [-Path <string>] [-Role <string[]>] [<CommonParameters>]

説明

Get-Help コマンドレットは、コマンドレット、プロバイダー、関数、スクリプトなど、Windows PowerShell の概念とコマンドに関する情報を表示します。すべてのコマンドレットのヘルプ トピック タイトルの一覧を取得するには、「get-help *」と入力します。

「Get-Help」と入力した後、ヘルプ トピック名またはヘルプ トピックに固有の語を入力すると、Get-Help によってそのトピックの内容が表示されます。複数のヘルプ トピック タイトルに示されている単語または単語パターンを入力した場合、Get-Help によって、一致するタイトルの一覧が表示されます。いずれのヘルプ トピック タイトルにも使用されていない単語を入力した場合、Get-Help によって、内容にその単語が含まれるトピックの一覧が表示されます。

「get-help」のほか、「help」または「man」、あるいは「<cmdlet-name> -?」と入力することもできます。「help」または「man」では一度に 1 画面分のテキストが表示されます。「<cmdlet-name> -?」は、コマンドレットにのみ有効である点以外は Get-Help と同じです。

ヘルプ ファイル全体を表示することも、構文、パラメーター、例など、ヘルプ ファイルの一部を選択的に表示することもできます。また、Online パラメーターを使用すると、ヘルプ ファイルのオンライン バージョンをインターネット ブラウザーで表示できます。これらのパラメーターは概念説明のヘルプ トピックには影響しません。

Windows PowerShell の概念説明のヘルプ トピックは、先頭に "about_" が付きます (about_Comparison_Operators など)。すべての "about_" トピックを参照するには、「get-help about_*」と入力します。特定のトピックを参照するには、「get-help about_<topic-name>」と入力します (たとえば「get-help about_Comparison_Operators」)。

パラメーター

-Category <string[]>

指定されたカテゴリの項目のヘルプを表示します。有効な値は、Alias、Cmdlet、Provider、および HelpFile です。概念説明のトピックは、HelpFile カテゴリに含まれます。

Category は¡¢Get-Help が返す MamlCommandHelpInfo オブジェクトのプロパティです。このパラメーターは概念説明の ("about_") ヘルプの表示には影響しません。

必須

false

位置

named

既定値

パイプライン入力を許可する

false

ワイルドカード文字を許可する

false

-Component <string[]>

指定されたコンポーネント値 ("Exchange" など) を持つツールの一覧を表示します。コンポーネント名を入力します。ワイルドカードを使用できます。

Component は¡¢Get-Help が返す MamlCommandHelpInfo オブジェクトのプロパティです。このパラメーターは概念説明の ("about_") ヘルプの表示には影響しません。

必須

false

位置

named

既定値

パイプライン入力を許可する

false

ワイルドカード文字を許可する

false

-Detailed

パラメーターの説明と例を基本的なヘルプ表示に追加します。

このパラメーターは概念説明の ("about_") ヘルプの表示には影響しません。

必須

false

位置

named

既定値

パイプライン入力を許可する

false

ワイルドカード文字を許可する

false

-例

名前、概要、および例のみを表示します。例のみを表示するには、「(get-help <コマンドレット名>).examples」と入力します。

このパラメーターは概念説明の ("about_") ヘルプの表示には影響しません。

必須

false

位置

named

既定値

パイプライン入力を許可する

false

ワイルドカード文字を許可する

false

-Full

パラメーターの説明と属性、例、入力オブジェクト型と出力オブジェクト型、追加の注など、コマンドレットの完全なヘルプ ファイルを表示します。

このパラメーターは概念説明の ("about_") ヘルプの表示には影響しません。

必須

false

位置

named

既定値

パイプライン入力を許可する

false

ワイルドカード文字を許可する

false

-Functionality <string[]>

指定された機能を持つ項目のヘルプを表示します。機能を入力します。ワイルドカードを使用できます。

Functionality は、Get-Help が返す MamlCommandHelpInfo オブジェクトのプロパティです。このパラメーターは概念説明の ("about_") ヘルプの表示には影響しません。

必須

false

位置

named

既定値

パイプライン入力を許可する

false

ワイルドカード文字を許可する

false

-Name <string>

指定されたツールまたは概念的なトピックのヘルプを要求します。コマンドレット、プロバイダー、スクリプト、または関数名 (例: Get-Member)、概念的なトピック名 (例: "about_Objects")、またはエイリアス (例: "ls") を入力します。コマンドレットおよびプロバイダーの名前にはワイルドカードを使用できますが、関数およびスクリプトのヘルプの名前を検索するときにはワイルドカードを使用できません。

Path 環境変数に指定されているパスにないスクリプトのヘルプを取得するには、スクリプトのパスとファイル名を入力します。

ヘルプ トピックの正確な名前を入力した場合、Get-Help によって、トピックの内容が表示されます。複数のヘルプ トピック タイトルに示されている単語または単語パターンを入力した場合、Get-Help によって、一致するタイトルの一覧が表示されます。いずれのヘルプ トピック タイトルにも一致しない単語を入力した場合、Get-Help によって、内容にその単語が含まれるトピックの一覧が表示されます。

about_objects などの概念説明のトピック名は、日本語バージョンの Windows PowerShell でも英語で入力する必要があります。

必須

false

位置

1

既定値

パイプライン入力を許可する

true (ByPropertyName)

ワイルドカード文字を許可する

false

-Online

ヘルプ トピックのオンライン バージョンを、既定のインターネット ブラウザーで表示します。このパラメーターは、コマンドレット、関数、およびスクリプトのヘルプ トピックの場合にのみ有効です。

Get-Help は、コマンドレット、関数、またはスクリプトのヘルプ トピックで「関連リンク」セクションの最初の項目に表示されるインターネット アドレス (URI (Uniform Resource Identifier)) を使用します。このパラメーターは、ヘルプ トピックに "Http" または "Https" から始まる URI が含まれており、なおかつインターネット ブラウザーがシステムにインストールされている場合にのみ有効です。

記述するヘルプ トピックでのこの機能のサポートについては、「about_Comment_Based_Help」と、MSDN (Microsoft Developer Network) ライブラリの「How to Write Cmdlet Help (コマンドレット ヘルプの記述方法)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkID=123415) を参照してください。

必須

false

位置

named

既定値

なし

パイプライン入力を許可する

false

ワイルドカード文字を許可する

false

-Parameter <string>

指定されたパラメーターの詳細説明のみを表示します。ワイルドカードを使用できます。

このパラメーターは概念説明の ("about_") ヘルプの表示には影響しません。

必須

false

位置

named

既定値

パイプライン入力を許可する

false

ワイルドカード文字を許可する

false

-Path <string>

指定されたプロバイダー パスでコマンドレットがどのように動作しているかを説明するヘルプを取得します。Windows PowerShell プロバイダー パスを入力します。

このパラメーターは、指定した Windows PowerShell プロバイダー パスでのコマンドレットの動作について説明するコマンドレット ヘルプ トピックのカスタム バージョンを取得します。このパラメーターは、プロバイダー コマンドレットのヘルプと、プロバイダー コマンドレット ヘルプ トピックのカスタム バージョンがプロバイダーに含まれる場合にのみ有効です。

プロバイダー パスのカスタム コマンドレット ヘルプを表示するには、プロバイダー パスの場所に移動して Get-Help コマンドを入力するか、いずれかのパスの場所から Get-Help の Path パラメーターを使用してプロバイダー パスを指定します。詳細については、「about_Providers」を参照してください。

必須

false

位置

named

既定値

パイプライン入力を許可する

false

ワイルドカード文字を許可する

false

-Role <string[]>

指定されたユーザー ロール向けにカスタマイズされたヘルプを表示します。ロールを入力します。ワイルドカードを使用できます。

ユーザーが組織内で果たす役割を入力します。コマンドレットによっては、このパラメーターの値に応じて異なるヘルプ ファイルのテキストが表示される場合があります。このパラメーターは、コアのコマンドレットのヘルプには影響しません。

必須

false

位置

named

既定値

パイプライン入力を許可する

false

ワイルドカード文字を許可する

false

<CommonParameters>

このコマンドレットは、次の共通パラメーターをサポートします: -Verbose、-Debug、-ErrorAction、-ErrorVariable、-OutBuffer、および -OutVariable。Ô”¼š¤Ë¤Ä¤¤¤Æ¤Ï¡¢次を参照してください: about_Commonparameters.

入力と出力

入力値の型は、コマンドレットへのパイプが可能なオブジェクトの型です。戻り値の型は、コマンドレットによって返されるオブジェクトの型です。

入力

None

パイプを使用してこのコマンドレットにオブジェクトを渡すことはできません。

出力

System.String または MamlCommandHelpInfo

概念説明のトピックを要求した場合、Get-Help は文字列を返します。コマンドレット、関数、またはスクリプトの名前が指定された場合は、MamlCommandHelpInfo オブジェクトを返します。それ以外の場合、Get-Help は $pshome ディレクトリの Help.Format.ps1xml ファイルで指定されている書式設定されたビューの 1 つを返します。

パラメーターがない場合、"Get-Help" は Windows PowerShell のヘルプ システムについての情報を表示します。

ヘルプの完全ビュー (-full) には、パラメーターに関する情報の表が含まれます。この表には次のフィールドがあります。

-- 必須: パラメーターが必須 (True) とオプション (False) のどちらであるかを示します。

-- 位置: パラメーターが名前指定と位置指定 (番号) のどちらであるかを示します。位置指定パラメーターは、コマンド内の指定された場所に記述する必要があります。

-- "Named" は、そのパラメーター名が必須ではあるが、コマンド内の任意の場所に記述できることを示します。

-- <数値> は、パラメーター名が省略可能であるが、名前を省略するときにはパラメーターを数値で指定された場所に記述する必要があることを示します。たとえば、"2" は、パラメーター名を省略するときにはパラメーターをコマンドの 2 番目に記述するか、そのパラメーターが唯一の名前のないパラメーターでなければならないことを示します。パラメーター名を使用する場合、パラメーターはコマンド内の任意の場所に記述できます。

-- 既定値: コマンドにパラメーターが指定されていない場合に Windows PowerShell が使用するパラメーター値です。

-- パイプライン入力を許可する: パイプラインを介してオブジェクトをパラメーターに送ることが可能 (True) か、不可能 (False) かを示します。"By Property Name" は、パイプラインを介して送られるオブジェクトにパラメーター名と同じ名前のプロパティがある必要があることを示します。

-- ワイルドカード文字を許可する: パラメーターの値に "*" や "?" などのワイルドカード文字を指定できるかどうかを示します。

例 1

C:\PS>get-help

説明
-----------
このコマンドは、Windows PowerShell ヘルプ システムのヘルプを表示します。






例 2

C:\PS>get-help *

説明
-----------
このコマンドは、Windows PowerShell ヘルプ システムのすべてのヘルプ ファイルの一覧を表示します。






例 3

C:\PS>get-help get-alias

C:\PS>help get-alias

C:\PS>get-alias -?

説明
-----------
これらのコマンドは get-alias コマンドレットについての基本的な情報を表示します。"Get-Help" と "-?" コマンドは情報を 1 ページで表示します。"Help" コマンドは、情報を一度に 1 ページずつ表示します。






例 4

C:\PS>get-help about_*

説明
-----------
このコマンドは、Windows PowerShell ヘルプの概念的なトピックの一覧を表示します。これらすべてのトピックは "about_" で始まります。特定のヘルプ ファイルを表示するには、「get-help <topic-name>」と入力します (たとえば "get-help about_signing")。






例 5

C:\PS>get-help ls -detailed

説明
-----------
このコマンドは、Get-ChildItem コマンドレットのエイリアスの 1 つである "ls" を指定して Get-Childitem の詳細なヘルプを表示します。Detailed パラメーターを指定することにより、パラメーターの説明や例を含むヘルプ ファイルの詳細ビューが要求されます。コマンドレットの完全なヘルプ ファイルを参照するには、Full パラメーターを使用します。






例 6

C:\PS>get-help format-string -full

説明
-----------
このコマンドは、Format-String コマンドレットのヘルプの完全ビューを表示します。ヘルプの完全ビューには、パラメーターの説明、例、およびパラメーターの技術的な詳細を示した表があります。






例 7

C:\PS>get-help start-service -examples

説明
-----------
このコマンドは、Windows PowerShell コマンドで start-service を使用する例を表示します。






例 8

C:\PS>get-help get-childitem -parameter f*

説明
-----------
このコマンドは、"f" で始まる Get-ChildItem コマンドレットのパラメーター (filter と force) の説明を表示します。すべてのパラメーターの説明を表示するには、「get-help get-childitem parameter*」と入力します。






例 9

C:\PS>(get-help write-output).syntax

説明
-----------
このコマンドは、Write-Output コマンドレットの構文のみを表示します。

Syntax は、help オブジェクトのプロパティの 1 つにすぎません。この他に、description、details、examples、および parameters があります。ヘルプ オブジェクトのすべてのプロパティとメソッドを見つけるには、「get-help <cmdlet-name> | get-member」と入力します (たとえば「get-help start-service | get member」)。






例 10

C:\PS>(get-help trace-command).alertset

説明
-----------
このコマンドを実行すると、コマンドレットに関する注が表示されます。注は、ヘルプ オブジェクトの alertSet プロパティに保存されます。

注には、概念説明の情報およびコマンドレットの使い方のヒントが含まれます。既定では、注は Get-Help の Full パラメーターを使用したときにのみ表示されますが、alertSet プロパティを使用して表示することもできます。






例 11

C:\PS>get-help add-member -full | out-string -stream | select-string -pattern clixml

説明
-----------
この例は、特定のコマンドレットのヘルプ トピック内の語を検索する方法を示しています。このコマンドは、Add-Member コマンドレットの完全版ヘルプ トピックで "clixml" という語を検索します。

Get-Help コマンドレットは文字列ではなく MamlCommandHelpInfo オブジェクトを生成するので、Out-String や Out-File など、ヘルプ トピックの内容を文字列に変換するコマンドを使用する必要があります。






例 12

C:\PS>get-help get-member -online

説明
-----------
このコマンドは、Get-Member コマンドレット ヘルプ トピックのオンライン バージョンを表示します。






例 13

C:\PS>get-help remoting

説明
-----------
このコマンドは、内容に "remoting" という語が含まれるトピックを一覧表示します。

いずれのトピック タイトルにも使用されていない単語を入力した場合、Get-Help によって、その単語が含まれるトピックの一覧が表示されます。






例 14

C:\PS>get-help get-item -path SQLSERVER:\DataCollection

NAME
    Get-Item

SYNOPSIS
    Gets a collection of Server objects for the local computer and any computers to which you have made a SQL Server PowerShell connection.       
...

C:\PS> cd SQLSERVER:\DataCollection
C:\PS> SQLSERVER:\DataCollection> get-help get-item


NAME
    Get-Item

SYNOPSIS
    Gets a collection of Server objects for the local computer and any computers to which you have made a SQL Server PowerShell connection.       
...


C:\PS> Get-Item

NAME
    Get-Item

SYNOPSIS
    Gets the item at the specified location.

...

説明
-----------
この例は、Windows PowerShell SQL Server プロバイダーの DataCollection ノードのコマンドレットの使用方法を説明する Get-Item コマンドレットのヘルプの取得方法を示しています。

この例は、Get-Item のカスタム ヘルプを取得する 2 つの方法を示しています。

最初のコマンドは、Get-Help の Path パラメーターを使用して、プロバイダー パスを指定します。このコマンドは任意のパスの場所で入力できます。

2 番目のコマンドは Set-Location コマンドレット (エイリアス = "cd") を使用して、プロバイダー パスに移動します。その場所から、Path パラメーターがなくても、Get-Help コマンドはプロバイダー パスのカスタム ヘルプを取得します。

3 番目のコマンドは、ファイル システム パスの Get-Help コマンドが Path パラメーターなしでも Get-Item コマンドレットの標準のヘルプを取得することを示しています。






例 15

C:\PS>get-help c:\ps-test\MyScript.ps1

説明
-----------
このコマンドは MyScript.ps1 スクリプトのヘルプを取得します。関数およびスクリプトに関するヘルプ トピックを記述する方法については、「about_Comment_Based_Help」を参照してください。






関連項目




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