オブジェクトを使用する大きな利点の 1 つとして、コマンドをパイプラインで容易に連結 (1 つのコマンドの出力を別のコマンドの入力として渡す) できることがあります。従来のコマンドライン環境では、テキストを操作して出力の形式を変換したり、タイトルや列見出しを削除したりする処理が必要でした。
Windows PowerShell は、テキストではなくオブジェクトに基づいた新しいアーキテクチャを提供します。オブジェクトを受け取るコマンドレットは、変換や操作を行うことなく、オブジェクトのプロパティやメソッドを直接操作できます。ユーザーは、オブジェクトのプロパティおよびメソッドを、出力内のデータの位置を計算する代わりに、名前で参照できます。
次の例では、IpConfig コマンドの結果を Findstr コマンドに渡しています。パイプライン演算子 (|) の左側のコマンドの結果が右側のコマンドに渡されます。Windows PowerShell™ では、文字列を操作したり、データのオフセットを計算したりする必要はありません。
PS> ipconfig | findstr "Address" IP Address. . . . . . . . . . . . : 172.28.21.5 IP Address. . . . . . . . . . . . : 172.30.160.225