Windows PowerShell の最終的な目標は、対話操作またはスクリプトを使って、システムをより効率よく、簡単に管理できるようにすることです。この章では、Windows PowerShell を使ったシステム管理という観点から、さまざまなソリューションを具体的に紹介します。『Windows PowerShell ユーザー ガイド』ではスクリプトや関数についてはまだ取り上げていませんが、このガイドで紹介されているソリューションは、後でスクリプトまたは関数から利用することもできます。特定の問題を解決する過程で関数を使用する例も紹介します。
以降で取り上げるソリューションには、汎用的な Get-WmiObject をはじめとする各種コマンドレットのほか、Windows や .NET Framework インフラストラクチャが備えている外部ツールが組み合わされています。Windows PowerShell の設計において、外部ツールの使用は、長期的な目標達成の一環として位置付けられています。システムの規模が大きくなるにつれ、ユーザーは、あらかじめ用意されているツール群だけでは解決できない問題に遭遇します。Windows PowerShell は、コマンドレットの実装だけに依存するのではなく、想定されるさまざまなシナリオに対応できるよう、ソリューションの統合を視野に入れて設計されています。